『うしおととら』の蒼月 潮や『甲鉄城のカバネリ』生駒を演じている畠中 祐さんのデビューシングル「STAND UP」が7月12日に発売。発売中の「リスウフ♪ Vol.5」でのインタビューに続いて、リスアニ!WEBでは「STAND UP」Music Clipの話を中心に、カップリング曲2曲についてもじっくり話を聞いた。
――デビュー曲「STAND UP」のMusic Clipではアクティヴな畠中さんの姿が見られますね。
畠中 祐 とにかく動き回っています(笑)。「STAND UP」はダンスミュージックなのでMusic Clipでもダンスをしなきゃでしょ、ということで収録当日は朝から夜までダンスしまくっていました。
――畠中さんご自身はダンスの経験は?
畠中 う~ん……(笑)。経験はあります。保育園のときにヒップホップダンスを1年ほど習っていたようです。覚えてないんですけど(笑)。あと、ミュージカル役者の母親のスクールに行っていたこともありました。大学では共通科目でコンテンポラリーダンスをやっていましたが、今はヒップホップダンスはやっていないので、今回久しぶりの挑戦になりました。プロフィールの特技の欄に「ダンス」って書いてて良かったのか!?と後悔したくらい、今回振り付けしてもらったダンスが難しかった。ほとんど初心者なので!必死になって練習しました。
――もしかして、プロフィールに「ダンス」と書いてあったから、音楽制作チームがダンスチューンにしよう、と決定したとか?
畠中 そうなのかもしれません(笑)。ただ、僕自身ダンスミュージックやブラックミュージックが好きだったとこもあって、体がノりやすい音楽がいいなと思っていたので、「STAND UP」は大好きな曲になりました。
――Music Clipではダンスを踊りまくったということですが、どんなシチュエーションで?
畠中 湘南の海岸でまずは踊って。海沿いを歩いた後は、近くのコートでバスケをして。海が見える家に移動して、寝起きのシーンや、マイクで歌っているシーンを撮影。そして夜は工場でライトに照らされながらダンサーさんと一緒に踊る……。ストーリー性があるわけではなく、いろんなカットを組み合わせた映像になっています。
――本当にいろいろなシチュエーションで撮影されたんですね。バスケシーンもカッコイイですよね。
畠中 バスケは中高やっていましたが、しばらくやってなかったので今回4年ぶりです。みんな高校を卒業して大学になったら、意外とバスケじゃないサークルに入ったりしてやらなくなるんですよね。真面目にバスケ部に入る人もいますけど。
――中高6年間ということは、がっちりバスケ経験者なんですね。
畠中 6年間がっちりベンチでした(笑)。僕は本当はパワーフォワードなんですけど、あまりにも役割を果たさないので速攻で走る担当で。「速攻だ!」って走るんだけど、僕じゃないヤツがボールを回していたり。いわゆるおとりです(笑)。みんなには「ランナー」って呼ばれてました。それにしても、特技に「バスケ」と書いてあったのでこれも音楽制作チームが参考にしたのかな?僕のプロフィールの特技欄、めっちゃ見られてますよね(笑)。見られてないと思ってましたよ。
――スタッフさん曰く、「誕生日の次に特技の欄を見る」そうです(笑)。
畠中 なんで誕生日(笑)。ということは残るは「空手」ですか?空手でダンスミュージックのMusic Clipなんて、相当おしゃれにしないと難しそう。
――Music Clipではナチュラルな畠中さんの姿も見られましたが、CDのジャケットはかなりクールですよね。
畠中 かっこよくしていただいて、本当にありがたいです。上着が風でうまくたなびかないから、スタッフさんに上着の裾を引っ張ってもらって「せーの」で離した瞬間を撮った写真です(笑)。それが初回限定盤のジャケット。通常盤の上から見下ろすアングルの写真は、実は上着の裾を透明な糸で釣っています。という撮影の裏話でした(笑)。「STAND UP」の曲が持つ躍動感とクールさ、そして一瞬目を引く違和感みたいなものがジャケットで表現されていると思います。
――ナチュラルとクール、どちらの畠中さんの姿も見られますが、ご自身はどちらに近いと思いますか?
畠中 爽やかでありたいと思いますし、クールでありたいとも思ってます。バカキャラを演じることが多いので、そっちのほうが近いかな(笑)。
――デビューシングルとなる「STAND UP」には表題曲を含めて3曲収録されています。カップリングの「Starter」はどんな曲になっているのでしょうか?
畠中 「STAND UP」と同じダンスミュージックになってはいるんですけど、「STAND UP」が”太陽・昼”という印象だとすると、「Starter」は夜です。夏の夜空。僕がゲスト出演させていただく7月16日の『おれサマー』(「Original Entertainment Paradise -おれパラ- 10th Anniversary ~ORE!!SUMMER~」)でのライブを意識した曲になっていて、みんなで楽しめるキラキラした曲にしたいと思って制作しました。“夏”といえば、僕の中のイメージでは夜空だったんです。以前、DVDの撮影で梶 裕貴さんと沖縄に行ったんですが、(DVD『声優だって旅します the 2nd VOL.3 梶 裕貴・畠中 祐/沖縄編』)、そのときに見た石垣島の夜空がすごくきれいで。そこで経験したこと、想ったことをメモしてプロデューサーに送ったら、それを歌詞にしてくれて出来たのが「Starter」なんです。今見ている星の輝きは、ものすごい時間をかけて地球にいる僕らに届いている。星の輝きが届いている空間はものすごく広いのに、今一緒に同じ場所・同じ時間で共有している不思議さ。夏の夜空の広がりを感じられる曲になっていると思います。
――もともと星に興味があって?
畠中 宇宙とか好きなんですよ。小さい頃に見た宇宙図鑑が忘れられなくて。特に遠ければ遠いほど好き。でも微妙に太陽系の外側を走っている冥王星、天王星も好きで想像が膨らんじゃいます。氷があるってロマンありますよね。
――畠中さんが書かれたメモの言葉がそのまま歌詞になっている部分もあるのでしょうか?
畠中 メモなので言葉そのまま入っているわけではないんですけど、でも今回のシングルに収録している3曲すべて、僕が想っていることを伝えて歌詞にしてもらいました。
――そして、もうひとつのカップリング曲は「エール~旅立ちの歌~」。
畠中 大学を今年の春に卒業したんですが、演劇の大学なので「卒業」って進路の分かれ道になるんですよ。このまま役者や制作に入る演劇の道に進むのか、就職や地元に帰るという別の道へ行くか。正直、この仕事って成功しないと食べていけないし、成功したとしても先はわからない。僕はこうして芝居の道へ進みましたが、仲間たちが選んだ進路に寂しさと切なさを感じつつ、彼らから託された想いを持っていかなきゃいけないと感じたんです。仲間のリクルートスーツを見たときに眩しさを感じた半面、声をかけられなかったもどかしさもあったりしたんですよね。でも「頑張れ」って言ってくれた想いは背負っていかなきゃいけないなって思ったり。友達や自分に向かってエールを贈る気持ちで曲にしたのが「エール~旅立ちの歌~」です。こちらはダンスバラードになっています。
――ご自身が経験し、感じたものをすぐに歌えるのって良いですよね。
畠中 等身大のことが歌えましたし、歌っていても心動く瞬間を感じました。今しか歌えない、音楽活動のスタートにふさわしい3曲になっていると思います。
――今後は音楽活動でどんなことをやっていきたいですか?
畠中 今回やってみて、ダンスはもっとしっかり頑張らなきゃと思ったし、歌ももうちょっとトレーニングしたい。まだまだだなと思ったことがいっぱいあったので、今のレベルをもっと上げていきたいです。まずはそこを目標にしたいですね。年々進化したものを見せていきたいです。もちろん芝居も。どちらも土台をしっかりしていかないと。休んでる場合じゃないぞ、と自分に言いたいです。
――今はなかなかオフの日はないんですか?
畠中 そこは事務所が考えてくれて、休みを調整してくれています。最近はロードバイクでどこかに行くのにハマっています。1日半休みがあったら、どこか泊りで食べに行ったりしたいんですけどね。
――では最後に読者へメッセージをお願いします。
畠中 ここまで読んでくださってありがとうございました!シングル「STAND UP」は全曲主役級の曲が詰まっていると自分でも思います。熱量を込めて歌いましたので、ぜひ手に取っていただいて、畠中 祐の熱量を感じてくれたらなと思います。
Interview&Text By 磯貝綾子
●リリース情報
STAND UP
7月12日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】
品番:LACM-34615
価格:¥1,800+税
【通常盤(CD only)】
品番:LACM-14615
価格:¥1,300+税
<CD>
1.STAND UP
作詞:松藤量平 作曲・編曲:TSUGE
2.Starter
作詞:松藤量平 作曲・編曲:Shinnosuke
3.エール ~旅立ちの歌~
作詞・作曲:松藤量平 編曲:中西亮輔
4.STAND UP (Instrumental)
5.Starter (Instrumental)
6.エール ~旅立ちの歌~ (Instrumental)
<DVD>
「STAND UP」Music Clipと、デビューまでの軌跡を辿るメイキングを収録
●イベント情報
Original Entertainment Paradise -おれパラ- 10th Anniversary ORE!!SUMMER~
7月15日(土)~16日(日)
会場:富士急ハイランド・コニファーフォレスト
7月15日(土)開場 13:30 開演 15:00
7月16日(日)開場 13:30 開演 15:00
アーティスト:小野大輔、鈴村健一、森久保祥太郎、寺島拓篤
GUEST ARTISTS:
【15日】岩田光央、DearDream、2HEARTS、豊永利行、羽多野 渉
【16日】岩田光央、小野友樹、下野 紘、SCREEN mode、畠中 祐
チケット発売中:¥9,180
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