駆け抜け続ける姿にうってつけの、新曲ができました!
――そんな追い風さんを連想させるような曲もあれば、その間には個性豊かな楽曲が並んでいます。まず3曲目の「Heroic Philia」では、ファルセット多めな歌い方に意外なイメージがありまして。
Pile 本当ですか?この曲は「Dream of Princess」(パチスロ『シンデレラブレイド2』主題歌)から繋がる曲なので、より世界観がしっかりしているからかもしれないですね。実はこの曲、7~8年前に別の歌詞でデモで録ったことがあるんですよ。
――そうだったんですか?
Pile はい。でもそのときの自分には難しくてちゃんと歌えなかったんで、ダメになってしまって……でも今回それを乗り越えられたので、10周年の年にひとつ悔しかったものを消せてよかったと思っています。「留年してやっと受かった」みたいな感じです(笑)。
――そういえばこの曲もしほりさんですね。ということは、相当前からしほりさんの曲を歌われていたということで……。
Pile あ、そうですね……そりゃ難しいわけだ!(笑)。
――一方「VENGEANCE」は、歌声の強さがすごく印象的でした。
Pile あー……でも、ライブのほうが結構激しいと思います。
――さらに!?
Pile 歌う前は「出るかな?高いところ出るかな?」とか思いながらも、ちゃんと歌えて。歌うこと自体もすごく楽しいんですけど、ライブだとみんなすごくブチ上がってるので、歌いながら皆さんの方を観ているのもすごく楽しい曲です。
――サビの頭では猛々しささえ感じて、そこが驚いたポイントではあったのですが。
Pile そこも、ライブだともっとゴリゴリに歌っていると思います。しかもライブだと低音が聴こえるので、CDよりきれいには聴こえないかもしれないですけど、逆にCDよりもかっこよく、その場で臨場感を感じられる歌い方をしていると思います。
――そこのままアルバムの曲順で聴いていくと、既存曲が3曲続いていきます。
Pile その中の、アルバム7曲目の「花と翼」は元々『プリシラと魔法の本』のコンピに入っていた曲なんですけど、私がすごく好きだったので「入れてください」とお願いして入れてもらった曲なんです。
――この曲の歌声は、比較的力が抜けた、スーッと行っているようなイメージがありました。
Pile そうですね。明るい曲ではないんですけど、直前の「FLY」や「angel song」よりはちょっと明るめに歌っていて。それにメロディ的にも結構ずーっとメロディが続いていて、あまり切ったりブレスを入れるところがないんですよ。だからそのぶん、歌い方のテイストが違うのかな、と思います。
――そして「816 not found」ですが、読み方は「ぱいるのっとふぁうんど」でいいんですか?
Pile そうです。この曲は、ちょっと前作のアルバムの「チェックメイト」を思い出す曲で、「珍しく、恋愛ソングなんですか?」って言われるんですけど、意外とそうでもないんですよ。
――そうなんですね!「激しめのデジタル・ロックだし、強い女性の片思いの曲かな?」と思ったのですが。
Pile この曲は、自分の中にある「実は本当はこうでありたい」みたいなものを出している曲なんです。それと不安気な気持ちが、共存しているような曲ですね。でもそういう深い意味を、パソコン用語みたいなものを軸にして持たせられるのはすごいなって思います。
12月の武道館とその先と、今胸にある2つの“目標”
――そんなアルバム曲への反応も楽しみなのが、ライブ・ツアー“Pile Birthday Party !!! 2017”です。現在各地で開催中ですが、誕生日当日・5月2日を含めた2日間の、舞浜アンフィシアターでのライブがパーティの締めくくりとなります。
Pile 私は元々ゴールデンウィーク生まれということもあって、なかなか誕生日に人と会うことがなかったんですよ。だからここ3年ぐらい、毎年連続で誕生日当日に祝ってもらえるって、すごくうれしいです。
――やっぱり、誕生日当日はそれまでの会場とは違う部分もあるのでしょうか。
Pile はい。そもそも舞浜の2日間も、1日と2日とでセットリストが違うので。あと今回は、アンコールではお客さんも撮影してOKなんです。観たことない人のライブDVDを買うのって、結構勇気いるじゃないですか?でも私自身いつも楽しいライブはできていると思うので、来てくれる人たちが「こんな楽しいところにいるんだよ!」って広めてくれたものを、ぜひ見てもらえたらと思います。でも逆に、撮影しているお客さんが「撮りながら観るのがもったいない!」って携帯をしまうぐらいのライブにもしたいですね。
――直近の目標はそういったものだと思いますが、長い期間で考えると、やはり12月2日に開催される日本武道館でのワンマンもひとつの目標になるのかな、と思います。
Pile そうですね。そこまでに自分がどういう活動をして、パフォーマンスの面でどういう結果を残せるかが、12月の武道館に繋がるんだと思いますし。だからそれを目標にして、追い風さんの力も借りながら、そこに向かってまっしぐらに進んでいくような時間を過ごせたらいいな、と思います。
――武道館におひとりで立たれるのは、初めてとのことですが。
Pile はい。だから正直まだ全然想像がつかなくて。でも、場所が大きくなることはうれしいことではあるんですけど、私の中ではそれ自体が目標ではなくて。どちらかというと、いろんな人の前で歌い続けていられることのほうが目標なんです。なので当日も、いつもどおりに頑張って、ステージに立っているんじゃないかな……と、今は思っています。
Inteview&Text By 須永兼次
●リリース情報
3rdアルバム
『Tailwind(s)』
4月26日発売
【初回限定盤A(CD+Blu-ray)】
品番:VIZL-1156
価格:¥5,816+税
豪華フォトブックレット(全44ページ)付、スリーブケース仕様
<Blu-ray>
Pile First Asia Tourシンガポール公演オフショット映像+ライブ映像5曲(チェックメイト/キミがくれたKISEKI/一歩先へ/ドリームトリガー/P.S.ありがとう…)
【初回限定盤B(CD+DVD)】
品番:VIZL-1157
価格:¥3,816+税
<DVD>
Pile First Asia Tourダイジェスト映像18曲(チェックメイト/Dream of Princess/ヒカリフライト/Black Butterfly/EGOIST/angel song/Furuwasete/ヴァンパイア革命/伝説のFLARE/ドリームトリガー/キミがくれたKISEKI/一歩先へ/⇨NEXT WORLD⇨/HANABI!!!/P.S.ありがとう…/Melody/いつかキミに届ける世界/素晴らしきSekai)
【通常盤(CD ONLY)】
品番:VICL-64786
価格:¥2,816+税
<CD>
01. DASH
02. 素晴らしきSekai
03. Heroic Philia
04. VENGEANCE
05. FLY
06. angel song
07. 花と翼
08. 816 not found
09. Vivid vision
10. Melody
11. ROAD
●配信情報
4月26日より配信開始
*定額制聞き放題サービスは5月26日より配信開始
【iTunes Store】
【レコチョク】
【mora】
上記主要サイト他、Apple MusicやLINE MUSICなどの定額制聞き放題サービスにて配信中
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