リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

INTERVIEW

2017.04.21

ずっと一緒のふたりが新しい役で出会う新鮮さ。「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」水瀬いのり&篠田みなみ スペシャル対談!

※本ページには「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」及び小説「Some say love, it is flower-ユキカゼ-」のネタバレが含まれることを確認のうえ、続きを読んでもらいたい。

「人間」の気持ちをリアルに描くのが「ナナシス」

──ここからは「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」をご覧になった人向けのお話を伺っていきます。初回限定メモリアルボックス封入の書き下ろし小説「Some say love, it is flower-ユキカゼ-」はご覧になりましたか?

篠田 内容がただの女の子達の表面上の「かわいい」を描くのではなく、人間の奥の部分が描かれているというか。「ユキカゼ」を読むと、MVの見方がまた深まると思いました。

水瀬 読んでいていろんな気持ちになりました。「ナナシス」という作品自体、人の気持ちをリアルに描くことを大切にしていると思うんですが、今回の小説もまさにそうで。それぞれの人の心の動きがあるからこその衝突があったり、生まれる絆もあったり。人間が生き生き動いていることが伝わってくるストーリーでした。これは間違いなく「ナナシス」の小説だなと思いながら読ませていただきました。

篠田 読んでいる途中、ちょっと立ち止まって自分の過去を振り返ってしまう瞬間がありました。

──ああいう思春期の女の子同士特有の人間関係って、わかったりします?

篠田 ええ!(力強く頷く)。女子は大変なんです(笑)。

水瀬 私は逆に、そういう難しい人間関係になるべく関わらないように生きてきた側の人間なので……。近くで人間関係がなんだかすごいことになりそうなときは、横目に見ながらすっと気配を消していたんです。だから当事者にはなったことがないんですが、小説として読んでいるだけでもメンタルがやられる想いでした。いろいろ失敗したり、後悔しながら積み重ねて大人になっていく道は誰しも通ると思います。私の場合は両親との関係で、反抗期だった頃にあんなこと言っちゃったなぁとか反省した気持ちを思い出しました。

──その小説(前日譚にあたる)をふまえて「ハルカゼ」のアニメPVがあるわけですが、アカネ、カホルを演じてみての感想や役作りについて教えてください。

篠田 アニメPVのアフレコをした時点では、まだ小説を読んではいなかったんです。だからアカネがとても頭が良い子で、物事をなんでも俯瞰して見てしまう子で、という情報を元に演じました。でもその情報と台本でアカネちゃんがどんな子なのかがつかめた気がしました。自分がどう動いたら相手がどう反応するかがわかってしまうからこその哀しみがあるんだろうなって。その部分に関しては自分とちょっと重なる部分がありました。だからアカネとハルは全く違う性格なんですけど、役作りに行き詰るということはありませんでした。

──そのうえで小説を読んでみて、アカネの印象はどうでした?

篠田 思ったよりも、生い立ちもカホルにしたことも酷でした。

──水瀬さんは手紙を通して演じる難しい役どころでした。

水瀬 私もいただいた資料と台本からイメージをふくらませました。最初に抱いたイメージは、アカネが明るくて活発なイメージで、カホルはどこか陰があって、まだ自分の色を見つけられていないのかな、という感じでした。でも手紙の文章を読むと、すごく優しい子なんだろうなという印象で、小説でも彼女の「優しさ」が重要なのかなと思いました。物事を俯瞰で見るにしても、誰かと競うことより、みんなで一緒に何かをすることが大事というか、輪の中でみんながちゃんと笑っていることを確認するような子だと思いました。演じるときは、自信はあまりないけれど、しっかりとした意志がある女の子をイメージしました。

──ああいう体験をして、カホルのように振る舞えると思いますか?

水瀬 本当にカホルは大人というか、立派だなと思います。彼女はどこか自分を殺しながら周りに優しさを振りまいていたんじゃないかと思います。そう思うとカホルを救ってあげたいと思いますし、同じようにアカネのことも助けてあげたいと思うんです。2人に対して違う種類の助けてあげたいという気持ちがあります。アニメの最後でカホルがやっと居場所を見つけられた感じがあって、私もようやくちょっと元気なカホルを演じられることにテンションが上がってしまいました。テストのとき、茂木さんに「(水瀬のテンションの中に)ちょっとコニーさんが来てしまいました」と言われました(笑)。

──アニメPVには、妖精のような、幻のようなイメージとして777☆SISTERが登場します。「アカネ」が「ハル」に背中を押されるのはどんな経験でしたか?

篠田 実はその瞬間は、自分=篠田とアカネが重なってしまったんです。私自身が春日部ハルを演じていくなかで、ハルに元気をもらったり、ギュッと抱きしめてもらうような感覚があったりするんです。だから、あのシーンではアカネに気持ちがリンクしていました。そういう気持ちとは全然別なところで、ハルとアカネの声がかぶってしまわないかを心配していたんですが、幸いOKをいただけて良かったです。

──収録は一緒に行なったんですか?

篠田 はい!

水瀬 一緒に、普通のアニメのアフレコとしてやったので、アカネちゃんのお母さんの園崎未恵さんたちも一緒でした。

──アニメでのお互いの演技を見てどうでしたか?

水瀬 すごく新鮮な気持ちでした。

篠田 私も新鮮だったー。

水瀬 私はやっぱりハルちゃんとしてのだーみな(しのだみなみ→だーみな)の声をたくさん聴いているので、アカネというキャラクターを演じている姿が新鮮だし、でも収録中に見える素の表情はいつものだーみなだって思うし。

篠田 ふふ。

水瀬 最初、(アカネの)お母さん相手にツンケンした演技をしていて、いつもと違うなぁって思いました(笑)。

篠田 収録の最初、茂木さんから実写映画のような雰囲気を作りたいと言われたんです。だから、あまりアニメ的に作らない、自然な感じに聴こえる会話を心がけたんです。それで、いつもは私はコニーさんと会話しているので。

──コニーさんはアニメ的なキャラクター付けの色が濃いですからね。

篠田 そうなんです。だから、いのりちゃんの素に近い、自然なお芝居というのが聴いていてとても新鮮でした。

──セブンスシスターズから777☆SISTERに繋がっていったように、また新しい時代(2040年)に繋がっていくのはどう感じましたか?

篠田 すごくわくわくしました!2040年になっても「ハルカゼ」という歌が残っていて、聴いたり歌ったりした誰かの心を動かしているということが不思議な気持ちで、うれしいです。誰かに伝わって、広がっていってるんだなぁって。

水瀬 時代が進んで、私が知ってるみんなはいくつになってるんだろうと思いました。(2034年の)コニーさんは19歳にしては大人っぽい外見なので、ここから6歳とか年をとった姿を私演じられるのかしらと心配になったりします(笑)。でも、今の777☆SISTERのみんなの頑張りが無駄にならないで、何かが残っているんだなってことがすごくうれしいです。ハルちゃんが原石だったいちばん最初のエピソードから見てきたコニーさん役としては、大きく立派になった姿を見て「良かったなぁ、頼もしくなっちゃって」って思います。

──水瀬さんと篠田さんも、お互いが新人の頃から『ナナシス』を通して一緒でしたよね。

水瀬 そうなんですけど、ライブをやるようになってからは、私の中でだーみなは完全に“ダンス先輩”なんで(笑)。私とだーみなはライブで立ち位置が並ぶことも多いので、ライブBDを見ていると私はいい引き立て役だなと感じています(笑)。

篠田 そんなことないよー!

水瀬 レジェンドチーム(セブンスシスターズ)の他のメンバーとモニターでだーみなが踊っている映像を見て、だーみなの腰(のダンスでの使い方)ヤバいねって話してます。

篠田 どこ見てるんですか(笑)。

水瀬 だーみなの腰とかお尻がいいんですよ〜。腰の動かし方が!普段小柄なだーみながステージであんなに大きく動いていると、つい視線で追ってしまいます。

篠田 いのりちゃんと初めて会ったときは(水瀬が)18歳。私が1個上だから年齢はそんなに変わらないんですけど、やっぱり見た目が大人っぽくなっていて、でもかわいいんですよ〜。芸歴では(水瀬が)先輩なんですけど、妹みたいに思っているところもあって……大きくなったねぇ(親戚のお姉さん調)、みたいな(笑)。仲良くなるにつれて、お互いのことをたくさん知るようになって。でも普段のいのりちゃんとコニーさん、ニコルとしてステージに立ついのりちゃんは全然印象が違うんです。ステージではカリスマ性があって、立っているだけでお客さんを引きつける華があって、歌声は格別で……元からあったいのりちゃんのすごいところが、今いちばん輝いていると思います!

水瀬 なんでマネージャーみたいになってるの(笑)。

篠田 うちのいのりちゃんはすごいんですわ!(笑)。冗談はさておき、お互いに刺激があって、いのりちゃんが頑張っていると私も頑張ろうって思うんです。

──最後に、「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」を買ってくれた方にひと言お願いします。

篠田 「ハルカゼ」が発売されて、やっと曲とアニメを皆さんの元に届けることができてうれしいです。自分が「ハルカゼ」に背中を押されたように、誰かが自分も頑張ろうとか、自分自身をぎゅっと抱きしめてあげることだったり、「何か」を感じてもらえたらすごくうれしいなと思います。自分の感動を誰かに伝えたいんです。ライブも頑張りますのでぜひ楽しみにしてください。

水瀬 「ナナシス」初のアニメーションとしてBDになるのが本当にうれしいですし、「ナナシス」の新しい始まり、新しい挑戦にまた違うキャラクターとしてふたりで関われることがすごく光栄だと思っています。歌って踊っている777☆SISTERの姿がすごく頼もしくて、そこまでみんなが重ねてきた努力と、今から先への期待感をすごく感じます。アカネとカホルの物語が今後続くのかどうかも、皆さんの想像や応援によって変わってくると思います。このディスクを観て動く彼女たちを、目でも耳でも感じてもらえたらと思います。

Interview & Text By 中里キリ
Photography By  小賀康子


●リリース情報
Tokyo 7th シスターズ
『t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~』
発売中

【初回限定(メモリアルボックス))CD+Blu-ray+グッズ)】

品番:VIZL-1158
価格:¥4,500+税

<グッズ内容>
・茂木伸太郎書下ろし小説「Tokyo 7th シスターズ Some say love,it is flower -ユキカゼ-」
・t7s Harukaze-公式記録集-(設定資料集+インタビュー集)
・AR台本レプリカ
・ミニポスター

【通常盤】

品番:VIZL-1159
価格:¥1,800+税

<CD>
1. ハルカゼ~You were here~/777☆SISTERS
2. ハルカゼ~You were here~ -OFF VOCAL-

<Blu-ray>
短編アニメーション+MV「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」
・Tokyo 7th シスターズ 初の短編アニメーションMV作品(約10分収録)
・Tokyo 7th シスターズ 原作/総監督・茂木伸太郎 初の監督作品
・新キャラクター(デザイン原案:MKS)登場

●配信情報
1stフルアルバム先行配信中

『H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!』通常版
iTunes
mora

『H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!』ハイレゾ版
mora
e-onkyo music

Tokyo 7th シスターズ 1stミニアルバム
『t7s Re:Longing for summer』ハイレゾ版

mora
e-onkyo music
※その他の配信サイトは順次追加予定

●ライブ情報
「Tokyo 7th シスターズ 3rd Anniversary Live 17’→XX -CHAIN THE BLOSSOM- in Makuhari Messe」
4月22(土) 18:00開場/19:00開演
4月23(日) 11:30開場/12:30開演
4月23(日) 17:00開場/18:00開演
幕張メッセイベントホール

【出演者予定】
篠田みなみ/高田憂希/加隈亜衣/中島 唯/井澤詩織/清水彩香/道井 悠/今井麻夏
大西沙織/中村 桜/高井舞香/桑原由気/水瀬いのり/渕上 舞/前田玲奈/黒瀬ゆうこ/川﨑芽衣子/辻あゆみ
長縄まりあ/吉岡茉祐/山下まみ
吉井彩実/藤田 茜/植田ひかる
野村麻衣子/広瀬ゆうき/山本彩乃/巽悠衣子
※出演者は予告なく変更となる場合がございます。ご了承ください。

【チケット料金】
S席:¥8,800
A席:¥7,800

※注意事項:未就学児入場不可

公演に関する問合せはこちら
バースデーソング 03-3496-6998 (平日12:00~18:00)

●作品情報
Tokyo 7th シスターズ (トーキョーセブンスシスターズ)
配信形式:スマートフォン(iOS、Android)向けアプリ
ジャンル:アイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム
対応OS iOS 6.0以降 (一部機種を除く)/Android OS 4.1以降
ゲームURL:【iOS版】/【Android版

© 2014 Donuts Co. Ltd. All Rights Reserved.

関連リンク

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP