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INTERVIEW

2017.02.23

『劇場版トリニティセブン -悠久図書館と錬金術少女-』公開記念!主題歌担当ZAQインタビュー!

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2017年2月25日より全国ロードショーとなる『劇場版トリニティセブン -悠久図書館と錬金術少女-』。TVシリーズのOPテーマ「Seven Doors」に引き続き、主題歌を手がけるのはシンガー/クリエイターのZAQだ。注目の劇場版主題歌「Last Proof」はどのようにして生まれたのか?TV版EDテーマをカバーしたカップリング曲「BEAUTIFUL≒SENTENCE」も話題の1枚について、ZAQ本人に話を聞いてみた。

――2014年10月~12月のTVアニメ放送から約2年が経ち、劇場版で再び主題歌を担当されることになりました。

ZAQ 『トリニティセブン』は新作があるとしても2期だろうなと思っていたので、まさか劇場版になるとは本当に思っていませんでした。ファンもすごく多い作品ですし、声優さんも豪華ですし、劇中でテクノボーイズさん(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND)が手がけている楽曲たちも素晴らしいしで、総じて「なんて愛されている作品なんだろう!」と。そういう作品に続けて関われるのはうれしいですし、これは絶対気合い入れて書かないといけないな!という気持ちになりました。

――劇場版主題歌「Last Proof」はTV版のOPテーマ「Seven Doors」と同じく熱い曲になっていますが、アプローチの仕方はだいぶ違う印象があります。

ZAQ 「Seven Doors」は主人公目線で進んでいくヒーロー・ソングなんですね。今回の楽曲の発注が来たときも「『Seven Doors』を超える熱さをもった、主人公の続きの楽曲を作ってください」と言われたんですけど、続きの楽曲はいずれきっと来るであろう2期のために取っておきたいなと(笑)。そこで今回は劇場版にしか出てこないキャラクター、ラスト・トリニティの目線で書いてみようということになりました。見え方として「Seven Doors」に対抗するような、アンチテーゼみたいな感じの曲にしようと思って作りました。

――「Seven Doors」よりも、さらにバンド感が前面に出ているところがありますよね。

ZAQ バンドメンバーは「Seven Doors」とほぼ同じで進めていて、あのときよりも規模が大きくなったかな?くらいです。「Seven Doors」を超えてくるサウンドは彼らにしか作れないなと思っているので……。「Seven Doors」はアウトロで7回「ダン、ダン、ダン、ダン……」って決めを打つんですけど、今回はサビ前で7回打つ。そうやって対抗させるようなサウンドの作り方をしているところはありますね。あと、2番の頭がラップで始まっていたので、今回も2番の頭はラップで始めてみたりとか、途中で挟んでみたりとか、そういうリンク感は出してみようかなと思っていました。

――イントロのギターの入り方もまたかっこいいなと。

ZAQ あれは「アコギで何かやりたい」という漠然としたところから始まって……ベースでもよかったんですけど、なんかかっこいいスラップを入れたいなと。そういうテクニカルなことを一瞬見せておいて、バンドのソロが、最初ベースから始まって、ドラムのソロになって、ギターになって、口笛になる、みたいな。その積み方で「なんだなんだ?」というワクワク感を出して、イントロで引き込みたいなという気持ちでしたね。

――口笛が出てくるというのは、たしかに意表を突かれました。

ZAQ 最初はオート・チューンを使った「ピコピコピコ」みたいな声のサンプリングでやっていたんですけど、それが間抜けすぎて。その後はソプラノ・サックスでちょっとおしゃれな感じにしようと思ったら、それもどこかで聴いたなって(笑)。で、口笛は得意だったので、やってみようかなという発想になりました。

――MVでもZAQさんがドヤ顔で口笛を吹いていて(笑)。

ZAQ あれは「動いているから、かっこいい」ということにしておいていただきたいところです。このバンドのレコーディングをしたときがちょうど去年のツアーの真っ最中で、バンドも一体感がある状態というか、いちばん絆が深い状態のときに録音させてもらっているので「そうだよね、ZAQ JAPANってこういう音だよね」と。全員が全員、テクニックがあるので「俺たち、かっこいいだろ?」感が強いレコーディングでした(笑)。

――なるほど、こういう世界観の曲を作り上げるにはドヤ顔になることが大切だということですね。

ZAQ 作品のテーマが七つの大罪で、カタカナの用語もすごく多いですし、おしゃれなことを言ったりもするので、こちらもかっこつけていかないと。中二病満載でお届けしております(笑)。あと、TVアニメのサイズって89~90秒なんですけど、今回は劇場版ということで秒数が決まっていなくて。テンポとかも何もストレスを抱えることなく作れて、すごく楽しかった覚えがあります。

――アニソン・クリエイターには常に付きまとう「89秒問題」というか。

ZAQ 89秒の中で展開はどうあるべきだという黄金律が出来上がっているので「そうじゃないんだな、1分半超えてもいいんだな」という幸せはありました。

――そういう意味ではZAQさんのシングル表題曲としても新鮮な作品になっている?

ZAQ バンド・サウンドというのも、表題曲としては久々ですかね。それこそ「Seven Doors」以来かもしれない。とにかく私の曲はジェットコースターみたいな曲が多いんですけど、今回も2番以降「上げたと思ったら下げて」「下げたと思ったら上げて」がいっぱいあるので、その面白さを感じてもらえればなと。あと、私はアウトロが気に入っています。ちゃんとアコギと口笛だけで終わって、イントロを思い出させるような、そんな感じ。

――あのアウトロがあることで、聴いた後に余韻が残りますよね。

ZAQ ツアー中だったかな?バンドメンバーの方にポロッと言われたんですよ。「ZAQの曲って、アウトロに愛がないよね」って。私、いつもアウトロに力を入れない傾向があるみたいで、何十曲と私の曲を見ているバンドメンバーさんが言うなら、そうなんだろうなと思って、今回はアウトロをちゃんと作ろうと(笑)。ちゃんとエンディング感があるアウトロになっています。

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