声優アーティストの宮野真守が、12月17日(土)、18日(日)に自身初となる横浜アリーナ2DAYS公演を開催。2日間で約25,000人を動員した熱狂の公演より、18日の模様をレポート!
本公演は、10月29日(土)より行われていた全国ライブツアー“MAMORU MIYANO LIVE TOUR 2016 ~MIXING!~”のファイナル公演。自身最大規模となったツアーの集大成である最終日は様々な宮野の魅力がMIXINGされた公演となった。
そわそわした空気に包まれる中、オープニング映像からスタート。部屋でTVを観ていたはずの宮野が、いつの間にかTVの世界へ引きずりこまれてしまうというストーリー。実はTVの中にいたのは全て宮野自身で、現実とTVの世界がMIXINGされてしまうというものだ。
突如金網に囲まれた闘技場で闘うこととなった宮野を応援するために映し出されたのは会場の観客。「リズムを刻め」「歌え!」という指示で会場を巻き込んだ演出がみられた。
そしてその声に呼応するかのように宮野がTVの世界からステージへ。まるで映像からそのまま抜け出したかのように、四方を金網に囲まれ、黒い衣装を着た宮野の登場に大きな歓声があがった。
1曲目は今年5月に発売された14枚目のシングル『SHOUT!』。まさに叫ぶような力強い歌声と、全身を使った荒々しいパフォーマンスに圧倒され、一気に会場の温度が上がっていく。
そして、炎の演出と共にダンスパフォーマンスを存分に魅せてくれた『Burning Point -TRAP REMIX-』に続いての『Sugar, Sugar』では、一輪のバラにキスをして客席に投げるという、序盤からファンを卒倒させるような出来事が起こる怒涛の展開。笑顔いっぱいの可愛らしいダンスとキレのあるかっこいいダンスがMIXされたこの曲では宮野がみせる表情の変化も見逃せなかった。
着替えの後に披露された4曲目は、風に吹かれる中で歌い上げた最新シングル『テンペスト』。物語が終盤を迎えている「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター」のOPテーマでもあるこの曲の披露に、様々な想いを馳せた方も多かったことだろう。
「今宵は色とりどりの宮野真守の世界をみなさんにお届けしたいと思っています」と挨拶をした後は、セクシーなダンスが印象的な『BLACK OR WHITE』。胸元のファスナーを降ろし、チラリとのぞく肌と指の動きに思わず釘付けに。割れんばかりの大きな歓声があがる中、その勢いのままライブの定番曲『Kiss×Kiss』へ。全員に届けるかのような宮野からの投げキッスの嵐に会場全体に笑顔の輪が広がっていった。
そして7曲目の『HOW CLOSE YOU ARE』では、宮野が歌い出すとこれまでの会場の空気が一変。星空の映像をバックに歌う、その情感溢れる声に一瞬で惹き込まれていった。
そしてここからは着席スタイルでゆったりと聴くライブ恒例のバラードコーナーへ。披露された楽曲は『RINNE』『Beautiful Life』『J☆S』の3曲。これまでのライブではコール&レスポンスで大いに盛り上がっていた『J☆S』を、大胆にもアコースティックアレンジで披露するという演出には驚いたファンも多いようだった。だが実際聴いてみると、観客の大合唱がいつもより会場全体へと響きわたることで、このライブを一緒に作っているという感覚になり、さらにMIXINGの世界観へとどっぷりはまっていくのが分かったのだ。
また、間のMCでは、バンドメンバーとの心温まるやり取りに何度も笑いが起こり、広い会場にいるということを忘れてしまうようなアットホームな空気に包まれていた。
本編中盤の映像コーナーでは「奥さまもマモ」と題した海外ドラマのようなドタバタコメディを上映。魔女で奥様のマモンサ、夫のマモ、母のマモドラ、隣のおばさん、警官の1人5役に挑戦した宮野は、いずれも個性的なキャラクターを見事に演じ分けており、ここでも様々な宮野を堪能することができた。
マモンサに魔法で呼び出されたかのようにステージに戻ってきた宮野は、『UPSIDE DOWN』の振り付けレクチャーをユーモアたっぷりに行い、再び会場は温かい雰囲気に。
続く“STY Non Stop Remix”では『BODY ROCK』『BREAK IT!』『NEW ORDER』などのSTY楽曲をRemixメドレーで披露。ダンスパフォーマンスはもちろんのこと、ステージ上で早着替えをしてみせるなど、耳でも目でも存分にMIXINGを楽しませてくれる。
続けて、イントロで大歓声が上がるほどの人気曲『Identity』が披露され、客席がペンライトで真っ赤に染まったかと思うと、14曲目の『Crazy Wonder Night』では「みなさんの大きな大きな愛を僕に届けてください」という宮野からのお願いに対し、様々なコール&レスポンスに挑戦することで会場の一体感が更に高まっていく。横浜アリーナ公演ということで「WOWWOW」という歌詞の代わりに中華街名物の「中華まん」や横浜アリーナのキャラクター「ヨコアリくん」ネタを挟むなど、ここでも遊び心がみられた。
続けて披露された『シャイン』では、トロッコに乗ってアリーナ外周へ。笑顔を見せてくれる「Feel me」、お腹をチラ見せしてくれる「Touch me」、全力のキス音を聞かせてくれる「Kiss me」で繰り出される破壊力に、会場からはこの日一番の歓声があがっていた。
そして本編ラストに披露されたのは『The Birth』。「僕が抗う力、戦う勇気を込めた曲を、戦っているみんなのために捧げたいと思います」と宮野がステージで語ったこの曲は、自身が作詞を手がけ、声優として主演も務めた劇場アニメ三部作 最終章『亜人 -衝戟-』の主題歌。激しくも溢れんばかりの歌に対する想いが詰まったその歌声に、心を揺さぶられずにはいられなかった…。
本編の余韻に浸りながらも「マモ」コールを続ける客席に応え、再びステージへ登場した宮野。アンコール1曲目は、ロック曲『DON’T STOP!』。元気いっぱいにタオルを振り回す宮野に負けじと、会場からはまだまだ大きな声で「Don’t stop now!」のコールが飛んでいた。
「同じ時代に、同じ時間を、同じ場所で共有して・・・こんな楽しい時間を過ごしている。こんな幸せな奇跡はないと思います」とファンへの想いを述べた後に披露されたのは『Gravity』。宮野からの包みこむような大きな愛に誰もがまだここにいたいと感じたことだろう。
そんな願いが通じたのか、ファイナル公演では特別にダブルアンコールが。しかもステージに戻ってきた宮野はトナカイのツノがついたサンタ帽をかぶっていたのだ。
「ちょっと早いけど聖なる夜をマモと一緒に過ごしましょう!」「みんなに飛びっきりのプレゼントを用意したから!」と話した後、トロッコに乗り、披露されたのは『GOLDEN NIGHT』。「思いっきり盛り上がって終わりたいんです」と語っていたその言葉通り、最後はお祭りのごとく賑やかな空気の中終演を迎えたが、ステージから降りる最後の最後まで「またね」と何度も何度も客席へ語りかけるその姿に、思わず涙するファンも見られた。
声優・俳優・歌手として様々なジャンルで活躍する宮野だからこそできる様々な魅力がMIXINGされたツアーファイナルは、宮野のその幅広い表現力と作り出す世界観に、みている観客の表情や感情までもMIXINGされてしまうような、そんな充足感に溢れた公演となった。
<セットリスト>
●12月18日(日)横浜アリーナ
1. SHOUT!
2. Burning Point -TRAP REMIX-
3. Sugar, Sugar
4. テンペスト
5. BLACK OR WHITE
6. Kiss×Kiss
7. HOW CLOSE YOU ARE
8. RINNE
9. Beautiful Lie
10. J☆S
11. UPSIDE DOWN
12. STY Non Stop Remix
13. Identity
14. Crazy Wonder Night
15. シャイン
16. The Birth
EN1. DON’T STOP
EN2. Gravity
WEN. GOLDEN NIGHT
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