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2016.04.14
4月14日、京都国際マンガ・アニメフェア(通称:京まふ)の2016年開催記者会見が開催。発起人である門川大作京都市長や実行委員会各委員の登壇のもと開催概要が説明されるとともに、応援サポーターに任命された声優・水瀬いのりも出演した。
京まふは、京都のコンテンツ事業の開拓を柱としたマンガ・アニメに関するイベント。5回目の開催を迎える今回、なんとロゴを大胆にリニューアル。新ロゴでは、“京都”という文字に近い形に“京まふ”の3文字を絡ませた。また、メイン会場・みやこめっせや第2会場・京都国際マンガミュージアムに加え、サテライト会場として有料興行が開催される2,000人規模のホール・ロームシアター京都を中心とした岡崎地域全体との連携を強化。2日目・9月18日には『ドラゴンクエスト』楽曲のオーケストラ興行が開催される予定となっている。
そのほか従来行われてきたステージイベント等の催しに加え、ファミリー向け・ビジネス向け施策の拡充や公式コスプレエリアの設置も決定。より幅広い人々が多彩な楽しみ方をできるイベントへと広がりを見せていくような印象を受けた。
さて、記者会見は門川京都市長による本イベントの発起人としての挨拶からスタート。多くの企業や芸術家の支援のもとに第5回目を迎えられたことへ感謝の言葉を述べつつ、琳派誕生400年を記念したコラボ商品や京まふ漫画賞など様々な成果が上がったことを説明。文化庁の全面的な京都への移転にも触れ、「日本の伝統的な文化からマンガ・アニメといったあらたな文化まで、創造的に世界へ発信していくことが京都にも求められている」と、イベントの意義を改めて語った。
続いて本イベントの実行委員会委員長・松谷孝征氏からの主催者挨拶では、「かつては文化の端くれにも置かれなかったようなマンガ・アニメを、文化の伝統でもある1,200年の歴史を持つ京都市が一生懸命応援してくれるということは、この業界にいる人間としては大変ありがたいこと」と重ねてイベント開催の意義を語り、また本イベントの特色のひとつでもある企画“マンガ出張編集部”については、「50近い編集部が来てくれて、すでにデビュー者も出ている」と、ただユニークなだけではなく試みの成果が出ていることにも触れていた。
ここで、今年の京まふの応援サポーター・水瀬いのりが登壇。「普段は声優としてキャラクターに声を当てる仕事をしているので、そんな自分がこうやって、アニメやマンガを大好きな方が応援してくれているプロジェクトに、応援サポーターとして関われることがとてもうれしく思っています」と今の心境を率直に語る。また、その後イベントの概要が説明されたのちにも、「大人から子供、日本のアニメを大好きな海外の皆様も楽しめるようなイベント内容になっていきそうで、とてもワクワクしました」と、自身もイベントへの期待感を高めていた。
と、ここで水瀬、京都市を擬人化したイラストを生で描いていくことに。描画中になぜか話がどんどん大きくなっていき、今回のメイン会場・みやこめっせや、京都国際マンガミュージアムへの展示に出席委員がどんどん前向きに。そんな物事のスケール感をよそに、水瀬は「いつもどおりの絵ができました」との言葉とともに、完成したイラスト「八ツ橋まいこちゃん(※水瀬命名)」を披露。「市長さんもそうですけど、京都はすごくはんなりしたイメージがあって。笑顔がニコッとしていてかわいらしい」とのイメージから着想したなかなかの出来。その一方で水瀬自身は、「これが飾られてしまって大丈夫なのかな?」と少々不安ものぞかせていた。
最後に、この日登壇の各委員からのイベントへの意気込み表明へ。「日本のアニメやマンガが世界を席巻したのは、インターネットができてから。でもそれは、高い品質や独自の芸術性があったからこそ。それを京都でのイベントを通じて、これからも世界に向かって情報発信をしていきたい(長谷川 亘委員)」「京都国際マンガミュージアムは開館10周年。京まふに向けて、開館以来の館長・養老孟司氏に企画展で参加してもらえるように企画中。詳細は7月に発表できればと思っている(上田修三委員)」など、現在の業界を取り巻く環境を見据えた意気込みや、具体的な展示計画まで様々な内容についてそれぞれが語っていた。最後に水瀬も「本当に、アニメやマンガを好きな気持ちに年齢や国籍は関係ないということをわからせてくれるこういったイベントは素晴らしいなと思うので、私もアニメやマンガの素晴らしさを伝えられるよう、微力ながら頑張っていきたいです」と会見を締めくくっていた。
公式サイトも本日(4月14日)にオープンし、いよいよ本格的に動き出した今年の京まふ。出展企業やステージイベント等の詳細の発表、さらに前売り券の発売は7月中旬に予定されているので、ぜひ忘れずにチェックしていただき、この2日間は京都という土地ならではの楽しみ方で、マンガとアニメをぜひ味わいつくしてほしい。
Text by 須永兼次
●イベント情報
京都国際マンガ・アニメフェア2016
みやこめっせ(京都市勧業館)
9月17日(土)・18(日) 9:00~17:00 (18日は16:00まで)
京都国際マンガミュージアム
9月17日(土)・18(日) 10:00~18:00
主催:京都国際マンガ・アニメフェア実行委員会、京都市
共催:京都国際マンガミュージアム、KYOTO CMEX 実行委員会、京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学
<入場料>
みやこめっせ
一般1,200円(税込) 7月中旬頃発売予定
※小学生以下の方(要保護者同伴)、外国籍の方(要パスポート提示)は無料
※マンガ出張編集部(マンガ家志望者向け)エリアは無料
京都国際マンガミュージアム
大人800円(税込)、中高生300円(税込)、小学生100円(税込)
ロームシアター京都
イベントによって異なる
<出展者見込>
ブース出展者 約55企業・団体〔小間数:110小間〕 ※前回:57企業・団体
マンガ出張編集部 約55編集部 ※前回:59編集部
京まふ公式キャラクター
「都萌(ともえ)ちゃん」
(C)藤島康介/クロノギア クリエイティヴ
[京都国際マンガ・アニメフェア2016展開内容]
みやこめっせ(京都市勧業館)
メイン会場となる「みやこめっせ」では、3Fに出展エリアを設け、出版社やアニメ制作会社、映像メーカーや放送局、教育機関など多彩な企業・団体が一堂に集結し、各出展ブースでの作品PRやミニイベント、物販などが行われます。また、ステージやオフィシャルグッズ販売、フードエリア、特別企画展など、前回から更に発展させた、より魅力的な内容で展開します。
・京まふステージ(事前抽選制)
事前抽選による当選者のみ観覧可能なスペシャルステージです。
約1000名規模のステージでトークショーやライブなどを行う予定です。区切られた空間で自分の好きなアニメや声優、アニソン歌手など思う存分楽しむことができます。
・オープンステージ
どなたでも観覧いただける自由観覧型のステージです。
約500名規模のステージでトークショーやミニライブなどを行う予定です。
・京まふショップ
京都企業とマンガ・アニメとのコラボによる京まふ公式商品や出展者からの受託商品などを販売します。ここでしか買えないオリジナルグッズも多数ご用意します。
・特別企画展
マンガ・アニメをテーマとした企画展を開催します。詳細は後日発表します。
・フードエリア
人気作品をコンセプトにした様々なフード・ドリンクを提供するフードコートを展開します。
・コスプレエリア
京まふオフィシャルのコスプレエリアの設置を予定しています。
・マンガ出張編集部
マンガ出版社を招き、マンガ家志望者が自分の作品を持ち込む機会を創出します。
・伝統工芸体験工房
手刷りやつまみ細工など、伝統工芸の技術を用いて自分だけのオリジナルグッズが製作できる体験工房を実施します。
・摺型友禅染体験教室
京都の伝統産業を代表する「京友禅」の伝統的技法である“摺型友禅染”について学ぶとともに、人気キャラクターのオリジナルグッズが製作できる教室を開催します。
・ファミリー展開
ファミリー層向けに特化したイベントを開催する予定です。詳細は後日発表します。
・ビジネス展開:マンガ・アニメビジネスツアー(仮)など
京まふ会期当日,メイン会場のみやこめっせ内をまわるビジネス向けの案内を実施します。場内を回りながらマンガ・アニメビジネス市場や商品化等について簡単なガイドを行います。
京都国際マンガミュージアム
約30万点ものマンガを収蔵する「京都国際マンガミュージアム」を第二会場に位置付け、特別展示を行う予定です。
・特別展示
マンガ・アニメをテーマとした企画展を開催します。詳細は後日発表します。
ロームシアター京都
今回から、みやこめっせ(京都市勧業館)の向かいにあるロームシアター京都のメインホールを活用した有料興行イベントを実施します。『京都国際マンガ・アニメフェア2016』との連携の下、ロームシアター京都オープニング事業としてコンサートやライブなどを行う予定です。
※9月17日(土)は内容調整中。
・すぎやまこういち作曲交響組曲「ドラゴンクエストⅤ」“天空の花嫁”
9月18日(日)14:00開演
指揮:渡邊一正 お話:すぎやまこういち 管弦楽:日本センチュリー交響楽団。
その他:市内各所での連動イベント
京都市動物園、NHK京都放送局、KBS京都、イオンモールKYOTO、市営地下鉄のラッピング装飾をはじめ、市内各地で連動イベントを開催し、市域一体となって来場者をお迎えします。
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