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INTERVIEW

2015.08.15

第2回【永野愛理 インタビュー】

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7月20日から東福阪仙を回る2ndライブツアーがスタート。8月末には「Animelo Summer Live 2015 -THE GATE-」に出演、そして9月25日には続・劇場版前篇『Wake Up, Girls! 青春の影』が、12月には続・劇場版後篇『Wake Up, Girls! Beyond the Bottom』公開と、まさに『Wake Up, Girls!』尽くしとなる2015年後半。今回はツアー前半戦の大阪・福岡を終えたばかりのタイミングで、林田藍里役・永野愛理に話を聞いた。

作中ではダンスが苦手な藍里だが、実は演じる永野はメンバーの中で一番ダンス経験が豊富。今回のツアーでは新曲「地下鉄ラビリンス」の振付を自ら担当している。なお、今回の取材の衣裳は『Wake Up, Girls!』相沢菜野花役の先輩・福原香織が「身長が近いから」という理由でたくさんくれた服の一着とのことだ。

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一度しか無い人生、今が頑張り時だと思って今年上京

──続・劇場版前篇『Wake Up, Girls! 青春の影』では「Wake Up, Girls!」が東京に挑戦するそうですが、永野さんと青山さんも最近上京されたんですよね。

永野愛理 そうなんです。私、大学も仙台の実家から通っていたので、昔からひとり暮らしに憧れていたんです。でも『Wake Up, Girls!』がなければたぶんひとり暮らしはできてなかったんじゃないかと思うので、やっててよかったなと思います(笑)。

──ひとり暮らしはいかがですか?

永野 楽しいです! でも自分の好きなようにできるときもありますが、生活の上で必要ないろいろを自分でやらないといけないので。ただ自分で家事をするようになって、実家にいた頃に比べたら自立できたと思います。

──去年の夏のツアーの頃は、青山さんと一ヶ月「ふたり暮らし」をしてましたよね。

永野 なつかしいー! 実はよっぴーと最近その話をしてたんです。「あの頃は楽しかったなー」って。

──あの頃は、なんですか?(笑)

永野 よっぴーがですね。ふたりで暮らせて楽しかったなーって。

──ああ、青山さんはひとりでお風呂に入るのがすごく苦手という話とかもありましたね。

永野 一緒に銭湯にもいけたしって言ってます(笑)。

──その頃は期間も限られていたので自炊は出来なかったと聞きましたが、今は自炊はされてるんですか?

永野 時間がある時は自炊するようにしています。スーパーも近くにあるので。

──たとえばある日の永野家の食卓はどんな感じでしょうか。

永野 食べたいものを作ります。最近は暑くて、こてこてしているものは食べられないんですよね。たとえばトマトを買ってきてサラダを作って、おかずになる具沢山のスープを作って、ごはんを用意して。あ、健康だな、健康っていいなと思いながら食べてます(笑)。でもツアー期間は練習やリハーサルがあって帰りも遅かったりするので、身体も痛いしもういいやと思って手軽に済ませちゃいます。

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──上京して迎えた夏は、ライブやツアーが目白押しです。そういう話が決まっていったときの気持ちを教えて下さい。

永野 TVアニメが終わって去年の夏のツアーが終わって、ちょっと一時期『Wake Up, Girls!』の展開が落ち着いたじゃないですか。その頃は『Wake Up, Girls!』がこのあとどうなっていくのかがちゃんとイメージできていなかったので、劇場版があるよと聞いたときは「また『Wake Up, Girls!』としてたくさん活動ができるんだ、やったー!」という気持ちでした。でも夏が近づくと逆に盛りだくさんすぎて、こんなにいろいろやらせてもらっていいんだろうかという気持ちです。とにかくうれしいし楽しいです。

──上京するまでは、地方在住だと声優としてのオーディションを受けるのも大変でしたよね。歯がゆさとかもあったのでは?

永野 そうなんですよ。(熊本在住で)同じ立場のよっぴーとLINEしながら、今焦っても仕方がないから、お互い今やるべきことをやろう、私は大学を卒業しないといけないし、よっぴーも高校卒業してからだしって話して励まし合ってました。

──その後大学も無事卒業されて。

永野 はい、しました。

──卒論って何書きました?

永野 「キェルケゴールの『死に至る病』から考察する生と死」みたいなテーマでした。

──たしか哲学に興味を持ったきっかけもキェルケゴールでしたよね。

永野 そうなんです、書きたいこと書いた感じなんですけど。先生にも哲学を勉強する上でみんな一度は通る分野だからと言われたので、卒論まではそこ一本に絞って勉強しようと決めていました。楽しかったです。

──卒論が楽しかったと言えるのは素敵な大学生活だったんですね。

永野 そう思います、本当にすごく楽しかったんです(笑)。文字数が決まっているので抑えようとしてもどんどん書いちゃうんです。

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──キャラクターについて伺っていきたいと思います。今の永野さんから見た林田藍里という女の子について教えて下さい。

永野 最初にキャラクターデザインと設定を見たときは、一番普通の子で、普通よりちょっと暗いんじゃないかなってイメージがありました。私は暗いタイプではないので似てはいないな、どうしようかなと思っていたんですが、アニメやいろいろな展開を通じて林田藍里ちゃんと触れ合う機会が増えると、意外と暗い子ではなかったなって感じです。「WUG」の中では縁の下の力持ちというか。「WUG」が一番好きで、みんなのことも大好きで、一番ちゃんと考えている子なんじゃないかと思います。ネガティブに見えてポジティブで、一生懸命で、あきらめない芯が強い子だなと。

──縁の下の力持ちとしてみんなを支える、頼りにされるという点は永野さんも近いのでは?

永野 自分で言うと変なんですけど(笑)。私と藍里は似てないんじゃないかなと話すと、メンバーからは、周りの相談を一番受けてたり、周りをよく見ていたりするところは(永野が)藍里っぽいと思うよって言われます。そこが似ているところなのか、なるほど……とメンバーにヒントをもらって、藍里の演じ方が少し変わったかもしれません。

──一番変化したのはどういうところ?

永野 最初は「暗さ」になってしまったんですね。今は言葉に「優しさ」を乗せて、林田藍里ちゃんがメンバーのことを思って話しているように演じているつもりです。一生懸命頑張っている普通の女の子なんだと思っています。前向きなんだけど、周りが見えているから一歩下がっている。

──そんな成長した藍里を演じた続・劇場版 前篇『Wake Up, Girls! 青春の影』のアフレコはどうでしたか?

永野 TVアニメの放送から時間が経っていたので、収録前はみんなちゃんとキャラクターの演技を覚えているかな?と少し心配でした。ですから私も、改めてTVアニメを一度通して見直しました。実際のアフレコでは思っていた以上にキャラクターにすっと入れて、スタッフさんからも特に大きなダメ出しとかはなく終わりました。やっぱり一安心しました。メンバーもいろいろな現場でアフレコの経験を積んでいるので、私が足を引っ張っちゃいけないというプレッシャーもありました。でも、林田藍里は他の誰にもできないんだと思いながら演じたので、前ほどは緊張して固くはならず、ほどよく力を抜いて演じられたのは少し成長できたのかなと思います。

──ほかのメンバーの収録に向かうスタンスや演技に変化は感じましたか?

永野 だいぶ変わりました。一年ぐらいしかたっていないんですが、意識から変わったんじゃないかと思います。最初の頃は演技に集中するよりも、どこのマイクに入るのかみたいな演技以前のことでバタバタしていたんですね。今はみんなが演技に集中する感じになっているので、私自身もやりやすかったです。

──前篇の収録タイミングを考えると、永野さんの上京とかなり時期が近いのでは?

永野 そうなんですよ。前篇のアフレコが、私が上京した3日後です(笑)。だから部屋の中にまだ何もない状況でのアフレコでした。

──本当に物語の中のWUGと一緒に上京したんですね。

永野 本編とリンクしていたので、WUGのみんなの気持ちわかるーと思いながら演じていました。

──劇場版の藍里的な見所を教えていただけますか?

永野 TVアニメでの藍里ちゃんは歌もダンスも苦手で、早坂さんにクビって言われたぐらいなんですけど。そういう経験を乗り越えて……と思っていたら、東京でもまた藍里ちゃんにピンチが訪れるんですね。だから私もすごく胸が苦しかったです。でも、そこで藍里ちゃんの強さや良さが見えると思います。あとは東京という新しい環境で、ちょっとメンバーの気持ちがふわふわっとした(うわついた)感じ?になる場面もあります。そういう時に、みんなと一緒に浮かれながらも、どこか落ち着いているところを見抜いてほしいと思います。

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