REPORT
2015.07.31
こばたつ&このみんの「NEVER-END FELLOWSHIP」第3回は、先日開催されたこばたつもゲストで参戦した“鈴木このみ2ndワンマン・ライブ「追加公演!鈴木このみ18歳!! 2ndワンマンLIVE~私がオバさんになっても…夏~」”のライブレポートをお届けします!
圧巻の歌声、圧巻のパフォーマンス!“鈴木このみ2ndワンマン・ライブ追加公演”レポート
5月に行われた鈴木このみの2ndワンマン・ライブの追加公演となる『追加公演!鈴木このみ18歳!! 2ndワンマンLIVE~私がオバさんになっても…夏~』が、7月18日に渋谷CLUB QUATTROにて開催された。
会場となったクアトロのフロアは、まるで恵比寿LIQUIDROOMを超満員にした5月の公演の興奮が持続しているかのように、開演を待ちわびる700人以上のファンによって埋め尽くされていた。
そんなファンの期待を一身に受けて、鈴木とバンドメンバーがステージに登場すると、いきなり1曲目から「NOT PYGMALION」でライブの幕が開く。複雑な転調によって展開する曲にも関わらず、鈴木のボーカルは驚くほど安定してメロディをとらえ、パワフルなトーンでフロアを煽る。そこからキメキメのツーバスが踊りまくる「CHOIR JAIL」を経て、「銀閃の風」では観客の雄叫びが会場の壁や床を文字通り振動させる。鈴木が照明の逆光でシルエットとなり、観客全員が“千の軍勢 万の信念”という歌詞に呼応するかのように足を踏み鳴らし、フロアに轟音が響く光景は、あまりに美しすぎて眩暈を覚えるほどだった。
3曲目を歌い終えたあとのMCで早くも「サウナかと思った!」というトークが飛び出すほど、会場は熱気と湿気が飽和した状態。鈴木が演者なみに過酷な状況でライブを盛り上げるファンに向けて、「私にとっての応援歌」だという「Fly to the stars 2015」と「約束の続き」を立て続けに披露したあと、ステージは長めの暗転を迎えた。と、ここで真っ暗なステージの中央へ進み出る人影がひとつ。おそらく観客にとっても今日のハイライトであろう「NEVER-END TALE」のイントロとともに、ハイトーンなボーカルを切り出したのは、この追加公演のスペシャル・ゲスト、小林竜之そのひとだ。一聴してわかるとおり、この曲は男声のハイトーンボーカルがメロをリードする、小林にとってはなかなかハードな楽曲となっている。しかしこの日の彼は、そのハードなボーカルをダイナミックな振り付けとともに、実に楽しそうに歌い上げるではないか。鈴木もこれに触発されたようにステージ端のお立ち台に登って歌い、観客を煽り、全身でフロアを盛り上げていく。まるでアンコールのようなお祭り騒ぎだが、実際はまだたったの6曲目。このライブ、ちょっとどころではなくもの凄い。演者も客もボルテージが天井知らずだ。
小林は鈴木と同じく全日本アニソングランプリ優勝者であり、ふたりはグランプリ出身のシンガー7人で結成したユニット・AG7のメンバーでもある。そんなふたりが揃ったからには、ということで、AG7の楽曲である「Endless NOVA」が披露された。AG7は昨年、メンバーのひとりであるHIMEKAが諸事情で出身国のカナダへ帰国せざるをえなくなってしまい、現在ユニットとしての活動が困難な状況だ。そんな中にあって、鈴木と小林がこの曲を力強く、かつ笑顔で歌い上げる様は、まるで“まだ終わらないぞ”と自分たちの意思を宣言しているようでもあり、思わず見ていて目頭が熱くなってしまった。
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