REPORT
2014.03.05
ライター&編集で業務のほとんどを机で過ごし、もとより揚げ物大好き炭水化物大好き甘いもの大好きな肥満体形だった澄川だが、リスアニ!編集部に入ったところ体重がさらに右肩上がり。昨年に副編集長に就任するやいなや、調子こいて体重はさらに爆上げ、挙句まったく改善のきざしなしという体たらく。
あまりの醜い腹まわりを見るに見かねたリスアニ!編集部が、あるひとりの刺客を用意した……。
この物語は、ある編集者の肥満に戦いを挑んだ熱血ラッパーとゆかいな仲間たちの記録である。
アニソン界においてまったく無名の副編集長が肥満のなかから健全な精神を培い、わずか数ヵ月でダイエットに成功した奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を余すところなくドラマ化する予定のものである。
2013年12月――。
澄川は編集部の“番頭M”に、都内のとある公園に呼び出されていた。
澄川 「取材だって呼び出されたんだけど、こんな午前中に、しかも外でなんの取材があるの?」
いぶかしむ澄川に、番頭Mはほくそ笑むばかり。
澄川 「ていうか腹減ったんだけど……あっ、近くに『かっぱ』っていう有名な煮込み屋があるんだよ。さっさと取材終わらせて行こうぜ」
??? 「おぉ~い!!」
澄川 「あっ、あの人は!」
??? 「お待たせ! 澄川ちゃん!」
澄川たちの前に自転車でさっそうとやって来たのは、伝説的グループ・m.o.v.eの元メンバーにして、ALTIMAの一員としても知られるラッパー、MOTSU!
澄川 「MOTSUさんじゃないですか! どうしたんですか?」
MOTSU 「今日はね、澄川ちゃんのダイエットを指導してほしいってオファーをもらって来たんだよ!」
澄川 「な、なんだって~!?」
ここでようやく番頭Mからこの日の企画主旨が説明される。
テーマはズバリ、澄川のダイエット!
ただれた生活習慣を叩き直すための刺客がシーンきってのアスリート体型を誇るMOTSUさんであり、それをあますところなくレポートするダイエット企画、というわけなのである。
澄川 「マジか……と、とりあずよろしくお願いします!」
絶句する澄川に、番頭Mが「さっさとこれに着替えろ」とジャージ上下を乱暴に投げつける。
果たして、澄川の運命、そして体重はいかに……!?
■LESSON 1:ストレッチをやってみよう
MOTSU 「今日は第一回ということで、まずは澄ちゃんの体力測定からやってみよう! まずはストレッチから!」
澄川 「は、はい!」
MOTSU 「じゃあ伸脚から。こうやって太ももの裏とふくらはぎを伸ばしてみよう」
澄川 「なるほど……アダダダっ!」
運動たるもの、ここ十数年まともにしたことのない澄川、ストレッチだけで早速悲鳴をあげる。
それどころかMOTSUさんのように綺麗に伸ばすことができず……。
澄川 「あいたっ!」
MOTSU 「……じゃ、じゃあ次は腰のストレッチだ!」
澄川 「はい……いてえ!」
カ……カテエ……!!
腹がつかえて体が折れないのはアレとして、とにかく柔軟性ゼロな澄川。
MOTSUさんも若干引き気味でストレッチは終了となった。
■LESSON 2:チンニングをやってみよう
公園はナチュラルなフィットネス器具に溢れている。
MOTSUさんも普段はロードワーク中に公園に立ち寄り、ベンチや鉄棒を使って筋トレをしているのだとか。
というわけで公園で見つけた鉄棒で、懸垂をやってみることに。
MOTSU 「じゃあ次は懸垂ね。澄ちゃんがどれだけできるかやってみよう」
澄川 「は、はい……ゼエゼエ」
ストレッチをしただけですでに虫の息な澄川。
運動たるもの、ここ十数年まともに(以下略)。
澄川 「ふんっ!」
MOTSU 「おおっ!」
なんと! いくら力を込めても足が地面から離れない!
100キロをゆうに越える澄川の体重を持ち上げることなど容易ではないことはわかるのだが、これはさすがに……。
呆れかえるMOTSUさんが手本とばかりにトライ。
澄川 「おお! すごい!」
これが一般的な懸垂である。
■LESSON 3:ランニングをしてみよう
いよいよ本日メインとなるランニングをするべく、公園内のランニング・コースを訪れた澄川とMOTSUさん。
MOTSU 「じゃあ最後に、軽くランニングをしてみようか!」
澄川 「はい……」
そこまでのハードワークではないにもかかわらず、ここまで自分が動けないことに愕然とした澄川。心が折れかけております。
しかも最後は澄川がもっとも苦手とする持久走。すでに不穏な顔つきとなっているわけで。
MOTSU 「僕は自転車で並走するから、一緒に走ってみよう!」
こうして(澄川にとっての)地獄のロードワークが開始!
スタートはこのように、余裕の表情を浮かべていたが……。
……遅すぎる。
並走するMOTSUさんのほうが大変なほどの超スローペース。
あくまで走っているのに、ウォーキングをしている壮年の女性に軽く追い越される始末で、業を煮やしたMOTSUさんが、
MOTSU 「じゃあ少しペースアップしようか!」
澄川 「えっ!?」
……ほどなくして、ランニングコースをぐるりと回って戻ってきたふたり。
澄川 「ぜえ、ぜえ……」
MOTSU 「あともうちょっと! ファイト!Fight 4 Real!」
MOTSU 「ゴール!」
澄川 「やったー!」
ジャージがずり落ちながらも、ガッツポーズでフィニッシュ!
まるで映画「ロッキー」の名場面のようだが、まったく感動的ではないのは仕方ないか。
MOTSU 「お疲れ澄川ちゃん!」
澄川 「は、はい……ぜえぜえ」
MOTSU 「僕はちょっと走り足りないから、もうちょっと漕いでくるね」
そう言って、ヘタれる澄川を置いて、MOTSUさんは自転車にまたがり飛び出していった……。
こうして地獄のダイエット企画、その初回は終了した。
あんまり運動していないように見えるのは気のせいではなく、澄川のポテンシャルの問題である。
MOTSU 「とりあえず、お疲れ!」
澄川 「お疲れさまです! くぅ~疲れました!」
そう言って用意されたバナナをむさぼる澄川。
澄川 「それで、これから僕はどうなるんでしょうか……?」
MOTSU 「とりあえず澄川ちゃんの運動能力はわかったので、これからビッシビシ教えていくから!」
澄川 「ビッシビシ、ですか……」
MOTSU 「次はそうだな……あ、ジムに行こう! ジムだといろんな器具があるからね」
澄川 「マジすか……」
MOTSU 「あと食事ね! 炭水化物と油はダイエットの敵だから! 食事も野菜、肉、最後にご飯のほんのちょっと」
澄川 「マジすか! じゃあラーメン二郎も……」
肩を落とす澄川に今日の食事と手渡されたのは野菜スティック。
いよいよ幕を開けた澄川龍一ダイエット計画!
果たして澄川は無事減量に成功し、スリムなボディをゲットすることはできるのか?
そしてそのゴールの先には何が待っているのか……?
次回、アニソンダイエット第二回、スポーツジム編をこうご期待!
ちなみに、澄川の現体重は102キロだ!!(-3Kg)
【プロフィール】
モツ/5月22日生まれのラッパー。MORE DEEPやRAVEMAN、そして、アニメ『頭文字D』の主題歌を担当したm.o.v.eとしての活動歴を持つ。現在は、SAT(八木沼悟志)、MAON(黒崎真音)との3人組ユニットALTIMAで活動を行う。ほかにも田村ゆかりの楽曲に客演するなど、アニソンにおけるラップの第一人者としても活躍中。
【リリースインフォメーション】
MOTSUがfripSideの八木沼悟志、シンガーの黒崎真音と結成したユニット、ALTIMAのニュー・シングル「Fight 4 Real」が絶賛発売中!また、3月26日には待望の1stアルバム『TRYANGLE』をリリース予定。完全初回生産限定盤には「CYBER CYBER」(ドバイ ver.)のMUSIC VIDEOなどを収録したDVD、「エネルギーチャージ おにぎりケース」をはじめとした“秘宝”など特典満載!詳しくはALTIMA公式サイトまで!
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