INTERVIEW
2014.02.26
2012年4月の「CHOIR JAIL」から、デビュー2年目を迎える鈴木このみが、1stアルバム『17』(Seventeen)をリリース。様々なスタイルのシングル表題曲をすべて収録し、高い歌唱力だけでなく、多くの挑戦を経験してきた彼女ならではのアルバム、「17」歳の鈴木このみが全て詰まった1枚に仕上がっている。今回はそんなアルバム収録の15曲を、彼女自身に解説していただきました♪
――アルバムを出そうと聞いたときのお気持ちはいかがでしたか?
鈴木このみ アルバムは自分の目標だったので、それが叶うということですごくうれしかったっていうのと、あと「アルバムとなるとシングルとは違った曲も入ってくるのかなー」というので、「どんな曲が来るのかな?」というのもすごくワクワクしました。
――出来あがってみていかがでしたか?
鈴木 何を聞いてるって最近はこれしか聞いて無くて、レッスン行くときとか、車に乗るときは必ずこれ聞いてます。もうずっっとリピートしてるんですよ(笑)!我ながら素晴らしいアルバムができたなと思っております。ひとつのゴールとして達成感もあるし、スタートでもあるなと思いながら。
――聴きながら「あのときああだったなぁ」と感慨深く思うこともありつつ。
鈴木 そうですね、「あのときああいう気持ちで歌ってたなー」とか、「こういうことで苦戦してたなー」とか「この曲ライブで歌うときみんなこういうことしてくれるな」とかそういうことって曲と一緒に思い出したりします。
――今回構成的には前半にライブでよく歌われるような曲が固めてあって驚きがありましたね。
鈴木 曲順についてはすべて決めてもらったのでその辺はあまり関与してないんですけど、自分で聞いてみて、すごくライブ感のあるCDになってるなと思います。
――今回は色んな鈴木さんの表情が見られるアルバムですよね。
鈴木 本当に曲ごとに全然違うなっていうのは思いますね。アルバム1枚でテーマがあるんじゃなくて、一曲一曲違うので、「これ鈴木このみだったんだ」って人もいるかなと。
――それこそ前半はタイアップが多いですから、作品ごとのカラーも色々ありますよね。
鈴木 「DAYS of DASH」みたいな青春物だったり、「CHOIR JAIL」のダークな感じだったりとか、きれいな「運命のEngagement」とかも今回初めて音源化しますけど、けっこう色んな系統の曲を歌ってきたなと思いますので、自分でも聴いてて「どれが本当の自分なんだろう」って思ったりします(笑)。
――逆にそういった色んな表情があるからこその鈴木さんという気もします。
鈴木 そうですね。自分の性格的にも色んな面があるので、歌に合わせて自分の中のこういうところを出してみようかなっていうのはすごく楽しいです。
――色んなタイアップを歌ってきた鈴木さんならではですね。デビューからけっこう長い期間リリース活動を重ねて、今回アルバム発売ということになりましたけど、昔の曲を聴いて照れたりするようなことってありますか?
鈴木 恥ずかしいとかは無いんですけど、今と全然違うなと。やっぱり「今歌った方が上手く歌えるな」っていうのは自分でも思ったりします。昔歌ってるライブの映像とか見ると、そのときは「100%出した」と思ってても、2年後とか今になって聴くと、「もっとこここうできるのに」とか改善点がたくさん見つかるんですよ。「今見たらこれ80、70%だな」みたいな。そういう意味ではハードルが上がってるのかなって思ったりしてます。
アルバム14+1曲、全曲解説!
●「DAYS of DASH」
――1曲ずつ解説をしてもらいたいなと思うんですけど、まずは「DAYS of DASH」ですね。これが1曲目っていうのがいいなと思って、色んな楽曲をリリースしてきた中で、この青春感から始まるのは素晴らしいですよね。
鈴木 いやもう清々しい始まりだなって! なんかもう「朝!」みたいな(笑)。
――通学かなみたいな(笑)。でもアルバムタイトルも『17』ですし。
鈴木 自分もやっぱり1曲目は何になるのかなって思って、かっこいい曲もかわいい曲もやってきてるので、どっちもありだなと思ってたんですよ。どう出てくるかなと思ってたんですけど。
――人気の高い曲なのでこれが1曲目ってのはありだなと思いつつ、一方では等身大感といいますか、いちばん鈴木さんのオリジナルに近いのかなっていうのもありますね。
鈴木 これ録ったとき高校1年生だったんですけど、今ふっと思ったんですけど、高校1年生はすごい充実してたなぁって(笑)。今も充実してるんですけど、一生懸命色んなこと頑張ってたなっていうのは思います。友達と毎日何でもないのに笑い転げて。
――もう『さくら荘』みたいな青春ですね。
鈴木 今思うといいタイミングでこの曲来たんだなって思います。運命感じるなって。ちょうどキャラクターたちとも同年代ぐらいだったんで。高校入りたてで、「友だちと別れてやだなぁ」って思ったり、でもちょっとしたら「楽しいな」ってなってくるんですけど。ちょっと行事ごとでもめたり。そういうのも青春の1ページかなって今思うと懐かしく感じます。
●「夢の続き」
――まさに青春ですね! すばらしい、そこから次が「夢の続き」、同じく『さくら荘』らしい青春感ですが、2期になったことで一歩先に進んだような楽曲です。
鈴木 この曲は『さくら荘』にも合ってる曲なんですけど、自分自身にもタイムリーな曲でした。そのときちょうど高校生活でずっと仲良かった友だちがいて、アニメを勧めてくれた子なんですが、その子のおかげで今私はアニソンシンガーになれたんですけど、そのことについては感謝していて、でもその子が「夢が分からなくてどうしよう」って言った時に、自分は何も言えなかったんです。私は小さいときからずっと当たり前のように「歌手になるんだ」って思って育ってきて、無責任に「夢がなくてもいいよ」って言うのも違うし、どうしようってなってたときにこの曲が来て。恋の曲でもあり、七海ちゃんが夢に向かって頑張る曲でもあるので、じゃあこの曲に想いを乗せて、夢について迷ったりくじけそうな人たちにも向けて歌いたいなって思いながら歌ってました。
――作品とのリンクってのもありつつ、当時鈴木さんが思ってたこととして、鈴木さんの目線のメッセージとしても分かりやすく伝わる楽曲になってるなと思います。共感する人も多いのかなと。
鈴木 特にスルメ曲なので聞けば聴くほどハマっていくと思います。
●「CHOIR JAIL」
――そして3曲目が「CHOIR JAIL」でございます。デビュー曲ということで、青春青春言いつつ急にドコドコ言い始めたぞってことで(笑)。最初の曲ということでレコーディングとか緊張はありましたか?
鈴木 そうですね、スタッフさんも全然知らない方ばっかりで、そのときはタケヤーマーとも全然喋れなくて、特に人見知りも激しかったので、知らない大人の人たちに囲まれて、私はブースで歌っているけどブースの外ではいったい何を言われているんだろうって(笑)。ただ色んなことを考える余裕がなくて、こんなに歌が疲れるものだと思って無かったので、こんなに歌って集中して神経も体力も使ったのは初めてで、プロってやっぱりすごいんだなって肌で感じました。
――もうサビでもドコドコ言ってて、確かにこれは全力で歌うしかないですよね。疲れるというのはわかります。
鈴木 でもこの曲聴くといい曲だなって思いますし、最初にこの曲が歌えてよかったというか、今でも聴くとその頃のことを思い出してシャンとしますね。
●「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」
――確かにいい曲ですよね。その次が「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」。この頭の4曲、落差すごいですね(笑)。でもこれらで鈴木さんがどんな歌手なのかってのが見渡せるところもあって、この構成やっぱりすさまじいなと思います。この曲は比較的最近ですが、当時としても新たなチャレンジだったんじゃないですか?
鈴木 最初にデモを聞いたときは「これどうするんやろう」って(笑)。CD化するのか、実験的に録るのかどっちなんやろうって思ってたらまさかのCD化の方でした。
――(笑)しかもアニメのオープニングになっちゃって。
鈴木 高校の現代文の先生が、「実は『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』っていうアニメを見てさー」っていうのを授業で言ってて、内心では「私オープニング歌ってますけど…!」って思って(笑)。
――え、鈴木さんのこと知らずにですか(笑)? ちょっとした水戸黄門みたいですね。
鈴木 ちょっとドキッとしましたね(笑)。なんかでもこれは自分の中のひとつの面であって、私に合ってる合ってないで言われると、わりと合ってると思うんですよ。こういう気持ちも実は持ってて。「健気なの察しろや!」みたいなのを思ったり、「実はほんまはそんなことないんよ」とか(笑)。そういう意味ですごく共感する曲だし、今の世の中に合ってる曲だなと思うこともあります。それにライブのときに盛り上がる曲だなとも思いますし。
――ある意味さらけ出した曲ですよね。実際その「察しろや」ってメッセージをファンは受け止めましたからね(笑)。
鈴木 だんだんコールアンドレスポンスが上手くなっていくんですよ。回を重ねるごとに歌が上手くなっていくお客さんっていう(笑)。
●「運命のEngagement」
――ここもひとつ人気曲で、ほんと畳みかけてきますね。そして5曲目が「運命のEngagement」。初収録ですね。これは一転してメロディアスないい曲ですね。レコーディングしたのっていつぐらいですか?
鈴木 これはほんとは1年前ぐらいにレコーディングは済んでたんですけど、音源を聞いたときに何か違うなって思ってもう1回録りたいなって思って録り直させてもらいました。「音源化してほしい」って声も聞こえてて、ここで収録出来たのはすごくうれしいなと思います。
――ほんとに一転してメロディアスできれいな歌ということで、先ほどのお話にもありましたけど、1年経って成熟した部分が出せたのかなという感じですね。歌い直してみてどうでした?
鈴木 やっぱり1年前よりも歌に深みが全然出ているなってことに気づいて、やっぱり成長はできてるんだなってことを思うとうれしかったです。儚い希望の曲なので、感傷的な気持ちになりたい時とかは聞いてもらえるとうれしいです。個人的なイメージとしては『ロード・オブ・ザ・リング』みたいな!それは1年前からありますね。自分が先頭に立って「えいやっ」ってやってるのに、うしろから兵がドドドドドってついてくる(笑)。戦いなんですけど、辛い戦いじゃなくて守るための戦いってイメージがこの曲にはあります。
●「AVENGE WORLD」
――ここでワンクッションきれいな曲を置いて、ここから囚人スペシャルですね(笑)。「AVENGE WORLD」からになりますけど、アルバムバージョンということで、聞いてみていかがでしたか?
鈴木 まず最初に5曲目が終わって、6曲目でイントロのギターが流れたとき「ん?」ってなりました(笑)。次は何が始まるんだ!?って。きっと皆さんも最初びっくりすると思います。シングルを持ってる人も楽しめる曲になってますね。
●「囚人 -Paradox 2013-」
――鈴木さんらしさってのがデビュー当時から持ってたイメージが、5枚目のシングルで極限まで行ったような。テンションの高い曲ですよね。次が囚人さんとの出会いのきっかけになった「囚人 -Paradox 2013-」。『フリージング ヴァイブレーション』OPとEDの間に挟まれてます。鈴木さんのひとつのターニングポイントだと思いますが、いかがですか?
鈴木 この曲は切ない曲なんですけど、レコーディングはすごく楽しかったですね。サクサク録れて、そういうときってやっぱり楽しくて、上手く行くと新しい自分の引出しがボンボン出てくるんです。この曲は自分としても新しいチャレンジだったなと思います。ボーカロイドの曲なので、人間が歌ったらっていうのを自分でも想像できなかったんですけど、レコーディングやってるうちにボカロとは全然別物でいいんだって思いました。ボカロにはボカロの良さがあって、私には私の良さがあるので、そこを強調しようと。
――元々ある曲だったということで、色々と考えるところもあったんですね。
鈴木 そうですね、やっぱり原曲があると難易度が高いように思えるんですよ。そこをどう上回ろうかって色々考えちゃって。事前に思ってたのは、この曲を歌うときは靴を脱ごうって思いました。囚人は靴を履かない!っていう(笑)。個人的に切ない曲は得意だったので、歌ってて切なさを爆発させることができて清々しかった。自分ってこういう歌い方もできるんだって思ったのがいくつかあって、それもすごく楽しかったです。
●「世界は疵を抱きしめる」
――そこで次の曲ですね。ある意味囚人三部作のトリを飾るじゃないですけど、「世界は疵を抱きしめる」、これもハードですけど独特の爽やかさがありますよね。改めていかがでしたか?
鈴木 かっこいいだけじゃないよっていうのは曲から感じています。希望も感じる曲なので、どんなときに聞いてもいいなと思える曲ですね。アレンジも違うので、入りが声だけになってるっていうのもすごく新鮮だなと思います。今まで音がジャカジャカ鳴ってるところで歌うのが多かったので、自分って声だけ聴くとこういう声なのかみたいな感じで。5枚目のシングルのアレンジとは違う良さがあって、知らない人もすんなり楽しめると思います。
●「あなたに」
――次が新曲「あなたに」ということで、こういう曲を歌われるというのもアルバムの中でも大きいトピックですよね。歌ってみていかがでしたか?
鈴木 やっぱり難しかったです。ただ歌詞をいただいたときに作詞してくれた方と自分って似てるのかなって勝手に感じて、自分も何でもないのに夢中になったり、涙が出たりっていう瞬間ってあるんですよ。で、やっぱり笑いながら乗り越えてきたってのも共感できるところだと思いますし、そこは皆さんにも共感していただけると思います。今の鈴木このみを表わした一曲だと思いますね。「歌っていたい」って気持ちも入っていますし。
――バラード歌い上げる系ということで、気持ちがこもっているというのもあって非常にえもいわれぬ良さがありますよね。
鈴木 ライブでどう歌おうかなっていうのも楽しみの内のひとつです。ジャカジャカとロックな曲が多い中で、その中でこれをどう歌いあげようかなっていうのが悩みであり、楽しみでもありますね。
●「約束の続き」
――続いても新曲ですね、「約束の続き」。この曲は歌ってみていかがですか?
鈴木 この曲は1年前の16歳の誕生日のときに歌ってた曲なんですけど、いつCDに入るのかなって待ちわびてた曲なのでやっと発表できるのがすごくうれしいなっていうのと、自分が好きな曲なので皆さんも気に入ってくれるだろうなって思います。
――この曲も「あなたに」とは別で、ライブで盛りあがる曲ですよね。
鈴木 すごくキメが多い曲なので、合ったときはすごく気持ちいいですね。なのでライブに向いているのはその通りだと思います。
●「Tears BREAKER」
――続きまして「Tears BREAKER」。これも人気の曲でもありますし、今までライブでも歌う機会が多い曲だったのかなと思います。
鈴木 そうですね、去年は特にアンジュ・ヴィエルジュのイベントに出させていただくことが多かったので、「DAYS of DASH」と「Tears BREAKER」はかなり歌う回数が多かった印象ですね。この曲に出会えたからこそ、アンジュ・ヴィエルジュに関われて、アンジュ・ヴィエルジュに関われたからこそ自分がカード化できたので(笑)。ゲームにも、鈴木このみ役として登場させてもらいましたし、この曲のおかげで歌手だけじゃない展開もできて、この曲には感謝しています。
――それこそ歌うだけじゃない色々なことがこの曲を聴くと思いだされるわけですね。
鈴木 ANIMAX MUSIXでも歌ったって言うのもありますし。ステージ上の大階段の上から歌ったんですが、階段の下から見る横浜アリーナと光景が全然違うんですよ。大きく見えるというか、包んでくれてるように見えて、この曲聴いてるとその光景が思い出されます。
●「追憶の黒き魔剣士」
――まだまだこれからもずっと歌っていく曲になると思いますね。さて、続いてはこの曲が入るとはってところですが、Dragon Guardianのアルバムにフィーチャリングで参加したときの曲「追憶の黒き魔剣士」。人の現場に参加するときって何か違いましたか?
鈴木 まさか自分のCD以外のものに参加する機会が巡ってくるとは思ってなくて、しかも結構早かったんですよ。「DAYS of DASH」と同じくらいの時期だったので、こういうお仕事の形もあるんだってまずびっくりしたのと、音楽を聞いたときに物語性のある音楽だなってことを思ったので、最初にどういう物語になっているのかっていうことをアーサーさんにお聞きして。いつもとは違う「溜めて歌う」っていうのに挑戦したりもしたんですけど、今回のアルバム新録版は全く溜めてないです(笑)。あえて最初から野獣で行こうと思いました。もっと感情の起伏を激しくしたい、暴れてやろうって思ったので。もっとこの曲だったら暴れてもいけそうな気がしてて、あまり大人しく型にはまってるよりは。Dragon GuardianさんのCDを持ってる方は、この1年の成長を聴いて頂ければなと思います。
●「I say“Happy day!”」
――当時歌ったのって15歳ですよね。「こんな若いのにこんな歌上手い人もいるんだ」ってアーサーさんと話してました(笑)。そしていよいよクライマックスですね「I say“Happy day!”」。このラスト2曲は非常に素の鈴木さんを出してきている気がします。こちら歌ってていかがですか?
鈴木 これは最初聞いたときにすごく明るい曲だなって思って、この曲歌いたいって思いました。密かにアルバムに入ればいいなって思ってたので、入ってうれしいです。ライブのときも特に盛り上がれそうなので、お客さんとの掛け合いもしたいなって思いますし。一緒に歌ったりそういう楽しみ方ができる曲じゃないかなと思います。キラキラした部分が出せればいいなと思いました。
――追っかけのコールとかですよね。鈴木さんからファンに対して背中を押すような感じでいいですね。
鈴木 レコーディングのときはファンのみんなに歌いかけるみたいな感じで、教えているみたいな感じでっていうディレクションを受けて、なのでそういう意識をして歌いました。
●「Open Heart」
――そして最後「Open Heart」。これ聞いてて僕の中でつながったと言いますか、イメージ的には「I say“Happy day!”」のようなライブで引っ張ってく印象から、「でもこういうことも思ってる」みたいな聴き方も出来るかなと。この曲はいかがでしたか?
鈴木 これも今自分が思ってることに近い曲だなと思いました。自分ひとりで成長するんじゃなくて、みんなと成長していけたらいいなと思ってて。ひとりだとくじけそうになっても、誰かと一緒に成長していけば負けずと頑張れるじゃないですか。なのでファンのみんなと一緒に大きくなっていければいいなと思ってます。
――「僕も強くなるし君も強くなる」ってフレーズがまさにですね。
鈴木 特に「強くなる」ってフレーズがいっぱいでてくるので、聞いてるだけで暗示にかけられると思います(笑)。聴いてるだけで強くなれるみたいな。洗脳されて(笑)。でもほんとに背中を押してくれる曲だと思いますし、何かあったときはこの曲を聴いてくれると前向きな気持ちになれるんじゃないかなと思います。
●「DAYS of DASH」
――最後に「DAYS of DASH (Pf ver.)」で終わるという感じですが、改めて通してアルバム聞いてみていかがでしたか?
鈴木 私の中で「DAYS of DASH」で始まって「DAYS of DASH」で終わるっていう発想が全く無かったので、意外だなと思ったんですけど、すごくいい締めだなと思います。しんみりするんですけど悲しいわけじゃなくて、「次の自分へ向かっていくよ」という曲になっていると思います。普段の「DAYS of DASH」よりかはちょっと大人っぽい感じに仕上がってると思います。
――良い余韻のまま終われますよね。そしてリピートしたらまた頭から「DAYS of DASH」が始まるというのがまた完璧です(笑)。
今年の目標は「無理せず頑張ろう」です
――DVDにもスタジオレコーディングの様子が入っていたり、盛りだくさんですね。こちら撮ってみてどんな感じでしたか?
鈴木 自由に動いてって言う風に言われていたので、それがまた課題のひとつでしたね。バンドさんと顔合わせするのもその日初めてだったので、どう動けばいいんだろうみたいな。
――レコーディングやったりライブやったり、映像として撮られるのはどうですか?
鈴木 私自身写真を撮られるのが好きじゃなくて、どっちかというと嫌いな方なんですよ。見返すのも普段は好きじゃないんですよ。でも「アーティスト」になると映像に残るのっていいなって思うんです(笑)。スイッチがあるんですよね、普段はあまり撮られたくないんです。ちょっと恥ずかしいっていうのがあって。でもアーティストとしての15歳、16歳、17歳の歩みが写真になってずっと残っていくので、80歳になっても、アーティストだった頃の15歳の写真を見返して、あの頃ああだったなって思い出せるのっていいと思うんですよね。やっぱり15歳のころの写真が世に残るってなかなか無いじゃないですか(笑)。特にスタジオレコーディング映像はライブを意識した映像で、ワンマンライブに向けてイメージトレーニングできる予習用!って思っています。
――写真としては、ジャケットはもう『17』って書いてますからね(笑)。ワンマンライブも告知されていますね。3月15日新宿BLAZE。アルバムをリリースするとこういったことがどんどん迫ってくるわけですけど、今現在ライブに向けてどうですか?
鈴木 曲は決まってるんですけど、曲順はまだ決まっていなくて、そこがどうなるのかなっていうのが個人的な楽しみでもあり。当日お客さんとどういう空気を作っていけるかなっていうのが、当日なってみないとわからないですね。
――今回のワンマンライブはアルバム『17』の新曲も含めて、ライブステージで鈴木さんの色んな表情を見られるのが楽しみですね。
鈴木 ライブなので空気感が大事だなと思っていて、CDじゃ伝わらないものが、ライブでひとりひとりに届くといいなと思っているので、今色んな方のライブ映像を見て勉強して、「このMCいただき!」みたいな(笑)。歌もけっこう真似をするんですよ。自分だけだと限界があるので、人の技術をちょっともらいつつ吸収しています。
――さらに『ノーゲーム・ノーライフ』4月TVアニメ放送決定、鈴木さんがOPに決定ということで、既に曲の制作は進行しているんですね。
鈴木 はい、曲のレコーディングは終了しています。すごく原作に合っている曲で、ゲーム感がたっぷり詰まっている曲だと思います。今まではキメ、キメ、で一生懸命もがいて歌う、走って歌うって感じの曲だったんですけど、今回は勝って当たり前って感じの物語なので、けっこう勝気な感じです。
――『さくら荘』と同じ監督や声の主演なんですよね。またこうして4月以降も既にタイアップ決まってきていますが、改めて2014年どんな年にして行きたいですか?
鈴木 最近ちょっともやもやしていまして、ブログに書いたんですけど、すごく参考になるコメントをたくさんいただけまして。いつもこう、やだなって思うときとかってけっこうブログに書いたりするんです。友だちも大事なんですけど友だちだと感情が入るじゃないですか。でも皆さんがくれるアドバイスは非常に参考になって、それもあってこないだ決意したのが「無理せず頑張ろう」ってことですね。頑張り過ぎてもやもやしてたんだなって思って、それはそれで良くないんだと思いました。勉強も歌もしなきゃいけないと思いつつ、私がいちばんしたいことは歌だなってのはずっと決めていたことなので、そこだけは曲げずに間違わないようにしようと。やっぱり待ってくださってる方はいっぱいいるんだなってことは分かったので、今年も皆さんと一緒に成長していける年だといいなと思います。
――無理せずに、ですね(笑)。
鈴木 そうですね、やりたいことも歌でもたくさんあって、まだ言えないんですけど新しいことにもチャレンジしたりしているので、それを早く皆さんに発表できる日が来るように頑張りたいと思っています。
Interview by 澄川龍一(リスアニ!)
Text by 大用尚宏(クリエンタ)
鈴木このみ 1stアルバム 『17』(Seventeen)
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【DVD付き初回限定盤】【¥3,600(+税)/ZMCZ-9123】
【通常盤】【¥3,000(+税)/ZMCZ-9124】
1.「DAYS of DASH」(TVアニメ「さくら荘のペットな彼女」1期EDテーマ)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作編曲:白戸佑輔
2.「夢の続き」(TVアニメ「さくら荘のペットな彼女」2期OPテーマ)
歌:鈴木このみ 作詞:Riryka 作曲:白戸佑輔 編曲:中村タイチ
3.「CHOIR JAIL」(TVアニメ「黄昏乙女×アムネジア」OPテーマ)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作曲:田代智一 編曲:田代智一、浦田尚克
4.「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」(TVアニメ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」OPテーマ)
歌:鈴木このみ n’ キバオブアキバ 作詞・作編曲・演奏:キバオブアキバ
5.「運命のEngagement」(オンラインシミュレーションRPG「エンゲージナイツ」主題歌) ※初CD化!
歌:鈴木このみ 作詞:磯谷佳江 作編曲:小野貴光
6.「AVENGE WORLD (Album Ver.)」(TVアニメ「フリージング ヴァイブレーション」OPテーマ)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作曲:囚人 編曲:囚人&後藤康二(ck510)
7.「囚人 -Paradox 2013-」
歌:鈴木このみ 作詞・作編曲:囚人P
8.「世界は疵を抱きしめる (Album Ver.)」(TVアニメ「フリージング ヴァイブレーション」EDテーマ)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作曲:囚人 編曲:囚人&後藤康二(ck510)
9.あなたに ※新曲!
歌:鈴木このみ 作詞・作編曲:紗希
10.約束の続き ※新曲
歌:鈴木このみ 作詞:辻 純更、白戸佑輔 作編曲:白戸佑輔
11.Tears BREAKER (Album Ver.)」(トレーディングカードゲーム「Ange Vierge」主題歌)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作編曲:奥井康介
12.「追憶の黒き魔剣士 (2014MIX Ver.)」(Dragon Guardian『THE BEST OF DRAGON GUARDIAN SAGA』収録)
歌:鈴木このみ 作詞:勇者アーサー/ナイツ・オブ・ドラゴン刃夜 作編曲:勇者アーサー
13.I say “Happy day!” ※新曲!
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作編曲:白戸佑輔
14.Open Heart ※新曲!
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作編曲:eba
15.DAYS of DASH (Pf Ver.)
歌:鈴木このみ 作詞:畑 亜貴 作編曲:白戸佑輔
【DVD】約24分 ※初回限定盤のみ
①「CHOIR JAIL」「夢の続き」「DAYS of DASH」Bandアレンジver.スタジオレコーディング映像
②「AVENGE WORLD」フルサイズMusic Clip
③「AVENGE WORLD」メイキング映像
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