REPORT
2016.07.20
4周年では止まらない!まだまだ駆け抜け続けるi☆Ris
そんなしっとりムードを、リーダー・山北が「また激しい曲に行きますよ!」との声でカチッと切り替える。「Believer’s HEAVEN」では、先ほどまで涙していた若井もAメロを力強く飾る。この曲で激しさを再起動させると、久保田のセリフから始まる鉄板曲「幻想曲WONDERLAND」。やはりこの曲の冒頭でステージ最前まで出てきて、ファンを眺めつつ応答を受け止める彼女の表情は、楽しそう以外には形容できない。実はミュージカル調のこの曲こそ、i☆Ristellartheaterでいちばん真価を発揮した曲。歌唱者以外にも逆サイドや奥など様々な場所で、華やかな振付と歌声が展開されているから。どこを切り取っても見どころばかりのこの曲に、この日も観客は魅了されていた。
さて、ここで芹澤の「タオル出しなよー!」との言葉から、タオル曲「ハチャメチャ×ストライク」でラストスパートがスタート。やはりこの曲はAメロの茜屋の、普段とまったく異なる獰猛さを含んだ歌声がいいエッセンス。そのほかのメンバーの歌声の表情も、直前の弾き語りコーナーとはまた違った豊かさを見せつつ、ステージ上でタオルを用いてファンとともに激しく高ぶっていた。そして「§Rainbow」のイントロと同時に、芹澤が爆発する。うれしそうな表情を一切隠さずにイントロでファンを煽りまくり、さらに自身の名がコールされるBメロ直前では同時にさり気なくイヤモニを外し、その大歓声を直接感じる。そんなこの曲で彼女の笑顔が群を抜くのは、当然のことだろう。2サビ明け、山北の「せーの!」の煽りから会場中でコールされた「We are i☆Ris!!!」の言葉が、河口湖に響き渡った瞬間は、記念ライブのハイライトだった。またこの曲、落ちサビの入りで煽ったのはなんと久保田。なかなかそういった姿を見た印象がないだけに、彼女の中でのこのライブの特別さを改めて感じた瞬間だった。そして「Make it!」のイントロが流れた瞬間、観客が再び一斉に沸く。とともに、その煽りからトップ中のトップにギアが入ったのが茜屋。1コーラス明けには盛り上がりを受けて「いいねー!」と満足気な様子を見せたかと思えば、落ちサビ直前には「みんなありがとー!」との感謝のシャウト。ともに歩んできた『プリパラ』との出会いの、始まりの曲での全力パフォーマンスには、やはり胸に迫るものがあったファンも多いはずだ。続く「ミラクル☆パラダイス」では、序盤のソロパートで普段以上のアピールポイントを織り込んできた芹澤に、2コーラス目のソロでハートマークを描いて会場に飛ばす澁谷の姿が印象的。
曲明けのMCでこの4曲を振り返ると、次はいよいよ本編ラスト曲。しかし「最後、最高の声を聴かせて!」との若井の言葉からデビュー曲「Color」が始まる。この曲も「ウィーアー!」同様、円陣や連動、間奏でのかわるがわるの飛び出しなど、今に繋がる礎が目白押し。そんなこの曲を奥行きのある会場で、隅々まで観られるのは至上の贅沢だったはずだ。
曲が終わって6人が降壇すると、すかさずファンからアンコールの声が。それは徐々に大きさを増し、気づけばステージ上方を照らすのは虹色の光。ファンの上かかるその光は、まさしく雨上がりの雲の上の虹。そんな美しい情景が、i☆Ristellartheaterに誕生していた。
そんなファンの声に呼ばれて再登場する6人。いつものようにファンをバックにした記念撮影を、4周年にちなんで「foooor!」の掛け声とともに行ったところで、アンコール1曲目は「『Color』を歌ったらこの曲も(山北)」と、「らむねサンセット」を披露。夕暮れよりもひと足早くオレンジに染まったステージでハーモニーを響かせながら、しっとりと大切な曲を届けてくれた。
曲明けには、今度は8月3日リリースのニュー・シングル「Re:Call」に触れると、そのまま披露へ。この日が二度目の披露となったこの曲、攻めまくりナンバーなうえにペアや6人ではもちろん、ステージ上で大きなトライアングルを作った3人が連動するなど、難易度・質ともに高いパフォーマンスを披露。OPテーマとなっている『双星の陰陽師』のロゴにも使われている五芒星をフォーメーションで作ったりと、振付の面からもアニメに寄り添っている。歌声もかっこよさ全開のものであり、表題曲としてのあらたな面をまた見せてくれた。
歌い終わると、山北から改めての挨拶が。4周年を迎えられることへの感謝を語りつつ迫り来る武道館ライブに思いを馳せ、「11月までが勝負。普段はおちゃらけてるけど、いろいろ考えてることもあります。今一度頑張るので、よろしくお願いします!」と、メンバーを代表して決意を語ってくれた。そして昼の部のセットリストのコンセプトが“初心に帰る”ことだった、と明かすと、6人から「昔定番だったアレ、やっちゃう?」との声が口々に。「昔はいつもこの曲で締めてた」との言葉に、昔からのファンは“あの曲”であると気づく。そう、一斉にタイトルがコールされたその曲は、「Everybody Let’s Go!」。最後まで思いっきり盛り上がる客席に向けて、ゆるりと歩いて笑顔でマイクを向ける久保田。タイトルコールと同時に思いっきり飛び跳ねる芹澤に、最後までギアがトップに入りっぱなしの茜屋。ほかの曲同様、この曲でもファンの目線を終始忘れず惹きつける澁谷。最後の最後にスイッチが入って、もう一段テンションの上限を超えていく山北。それを煽り等のシーンで安定してまとめる若井――こんなにバラバラで、こんなにもひとつな6人が、ほかにいるだろうか。この1曲だけでも、その稀有さは十分すぎるほどに感じられた。曲終盤では、全員がレッドカーペットの敷かれたアリーナゾーンへと降りてファンの間近で大盛り上がり。最後は6人全員が階段に座ってフィニッシュを決める。そのままぱたりとうしろに倒れた茜屋の姿が、全力で駆け抜けたこのライブから感じられた充実具合を、言葉抜きで伝えてくれていた。
最後に「本当に楽しいおまちゅりでした。ここにいるみんなに拍手ー!」との山北の言葉で全員がたたえ合ったところで、夢のような記念ライブは幕を下ろしたのだった。
色とりどりのペンライトとファンの笑顔、そしてステージ上の6人が、まさしく虹のような輝きを放っていたこの日のライブ。開演直前に降った雨も、1日限りのi☆Ristellartheaterを彩るのには不可欠だったのかもしれない。だって、雨がなければ虹はかからないのだから。雨と少しの涙を超えて、i☆Risは見事に河口湖の地に笑顔と喜びの虹を掛けてくれたのだった。
Text by 須永兼次
“i☆Ris 結成4周年記念Live~foooor~”
2016.07.09@i☆Ristellartheater(河口湖ステラシアター)
【SET LIST】
M1.Ready Smile!!
M2.徒太陽
M3.Happy New World☆
<MC>
M4.Summer Vacation Love
M5.キラリ
M6.Garnet
<MC>
M7.もってけ!セーラーふく
M8.最強パレパレード
M9.ウィーアー!
<MC>
M10.ユメノツバサ(弾き語り)
M11.Defy the fate(弾き語り)
<MC>
M12.Believer’s HEAVEN
M13.幻想曲WONDERLAND
<MC>
M14.ハチャメチャ×ストライク
M15.§Rainbow
M16.Make it!
M17.ミラクル☆パラダイス
<MC>
M18.Color
<アンコールMC>
EN1.らむねサンセット
<MC>
EN2.Re:Call
<MC>
EN3.Everybody Let’s Go!
●リリース情報
13th Single
TVアニメ『双星の陰陽師』新OPテーマ
「Re:Call」
8月3日発売
【Type-A(CD+DVD)】※表4はTVアニメ「双星の陰陽師」音海 繭良オリジナルイラスト
品番:EYCA-11059/B
価格:¥1,944(税込)
<CD>
1.Re:Call
2.鏡のLabyrinth
3.Re:Call(Instrumental)
4.鏡のLabyrinth(Instrumental)
<DVD>
1.Re:Call-MUSIC VIDEO-
2.Re:Call-Off Shot Movie-
【Type-B(CD)】
品番:EYCA-10801
価格:¥1,296(税込)
<CD>
1.Re:Call
2.鏡のLabyrinth
3.真夏の花火と秘密基地
4.Re:Call(Instrumental)
5.鏡のLabyrinth(Instrumental)
6.真夏の花火と秘密基地(Instrumental
●イベント情報
TOKYO IDOL FESTIVAL2016
8月5日 (金)・ 6日(土)・ 7日(日)
会場:お台場・青海周辺エリア
詳細はTIF2016オフィシャルサイトをチェック
http://www.idolfes.com/2016/
Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-
8月26日(金)、8月27日(土)、8月28日(日)
各日14:00開場、16:00開演
※i☆Risは8/26(金)出演。
会場:さいたまスーパーアリーナ
チケット:全席指定/前売¥8,700(税込・各日)
●ライブ情報
デビュー4周年記念ライブ♪
i☆Ris 4th Anniversary Live
11月25日(金) 開場 17:30/開演 18:30
会場:日本武道館
【チケット代金】
①プレミアムチケット全席指定¥8,640(税込) ※ピクチャーチケット仕様&来場者プレゼント付き
②全席指定¥7,020(税込)
※小学生以上有料。未就学児童は入場不可。
※プレミアムチケットは一部の先行受付限定販売となります。
※来場者プレゼントはご来場された方に当日会場でお渡しいたします。
©助野嘉昭/集英社・「双星の陰陽師」製作委員会・テレビ東京
SHARE