REPORT
2016.07.19
「アイドルマスター SideM ラジオ 315プロNight! ドラマチックミーティング! Vol.2」が7月17日、ラフォーレミュージアム六本木で行なわれ、ユニットDRAMATIC STARSより天道輝役の仲村宗悟、桜庭薫役の内田雄馬、柏木翼役の八代拓、ユニットFRAMEより握野英雄役の熊谷健太郎、木村龍役の濱健人、信玄誠司役の増元拓也、ユニットCafé Paradeより神谷幸広役の狩野翔、東雲荘一郎役の天﨑滉平、アスラン=ベルゼビュートⅡ世役の古川慎、卯月巻緒役の児玉卓也、水嶋咲役の小林大紀が出演した。昼夜公演の内、夜の部をレポートする(写真は公式提供の昼の部のもの)。
「315プロNight!」の公開録音は2回目だが、FRAMEとCafé Paradeにとっては初めての公開録音だ。なのだが、今回の公録からは登壇者全員のチーム感、仲間感をとても強く感じた。どこかあたたかさのある空気について小林は「315プロは家族だなって思いました」と評したのだが、キャスト陣と客席のプロデューサーたちが315プロの仲間として一緒に過ごした時間の積み重ねが、ユニットの新旧を問わず根付いてきたように思う。
リアルイベントにおけるキャラクターたちの関係も一歩先に進もうとしているのかなと感じたのが「315リクエスト」のコーナー。内容はキャラクターたちが夏祭り、肝試し、キャンプといったシチュエーションで過ごす様子をキャスト陣がステージで演じるショートドラマだったが、各シチュエーションに登場するキャラクターは3つのユニットのメンバーをシャッフル。別ユニットに所属するアイドル同士が会話する新鮮な姿が見られた。これからゲーム内で行なわれる新イベント「ORIGIN@L PIECES」では各アイドルがソロ曲を歌うとのことなので、今後は個々のキャラクターの魅力がより掘り下げられることにも期待できるかもしれない。
仲村のギター、内田のキーボード生演奏で歌う「ドラマチックスタジオ」では、「315バースデーNight!!」を全員で歌唱。大型クラッカーを打ち鳴らしながら、会場全員で『アイドルマスター SideM』の2週年を祝った。公録パートの全編を通して隙あらば出演者の誰かがふざけあっていたり、はしゃいでリアクションを取っていたりするとても自由な空間だったのだが、脱線しすぎる前にキャスト同士でツッコミを入れあって進んでいく感じが良い空気感だった。
ライブに関しては、FRAME、Café Paradeともに初ステージはライブハウスが舞台だった。ステージも客席もぎゅっと凝縮した感じがあったリリイベのステージに比べると、今回の会場は出演者全員が余裕を持って並んでパフォーマンスするのに十分な広さがある。ステージに高さもあるので、足元まで含めたパフォーマンスの全貌をしっかりと見ることができたのは、ほとんどの観客にとって初めての経験だったのではないだろうか。引いた位置から見るとここまで動いていたのか! と思わされたのがFRAMEで、「勇敢なるキミへ」の間奏では旋風脚(飛び回し蹴り)の演舞のような振りがズバリと決まる。「MISSION is ピースフル!」はスクラムを組むように肩を組んで笑顔で身体を揺らす冒頭の振付が印象的だったが、それ以外にも片足でとんとんと跳ねたり、3人で手を合わせたり、敬礼したり……と、情報量が多い激しい動きを休みなく畳みかけてくる感じだ。
Café Paradeのステージはとても幸福で楽しさに満ちたものだった。終わりの挨拶で児玉が涙をこらえながら真摯に言葉をつむぐと、古川がにかっと笑顔いながら児玉の髪の毛をくしゃくしゃっとやり、2人に3人が抱きついていく。そんな関係性がステージにそのままに出ているというか、昼夜通じて公録パートではしゃぎつづけた楽しい空気をそのままライブに持ち込むのがCafé Paradeの良さだと感じた。作品の2周年を祝うステージを「最高のパーティー」会場に変えたのはCafé Paradeにしかできない仕事だろう。「À La Carte FREEDOM」では古川と児玉がフロントで掛け合いの歌を見せ、そのバックで狩野、天﨑、小林が闇の亡者のようなコミカルな動きを見せるのだが、広いステージだとまるで歌劇のような物語感を感じる。歌っていないメンバーの動きのコミカルさで楽しませるのは『SideM』の振付の魅力のひとつかもしれない。
DRAMATIC STARSは、新衣装、新曲で新たな魅力を見せてくれた。今までのDRAMATIC STARSの衣裳はジャケットを着た私服の延長にあるデザインだったが、新衣装はより王道感のあるアイドル衣裳。新曲「MOON NIGHTのせいにして」の鋭いダンスとあいまってイメージは一新。特に新鮮だったのが仲村で、動きのパワフルさや重厚さではなく、動きのキレの良さで見せていた。だがラストのキメ、上着を脱いで黒で統一したインナーの「背中の色香」で見せる感じは前衣裳でのジャケットプレイにも似た味わいがあった。おなじみの「STARLIGHT CELEBRATE!」も衣裳が変わると印象ががらっと変わって面白い。実はかなりタイトな準備期間だったことをさらっと告げた仲村だったが、「プロデューサーの笑顔が見たくてやってることは努力じゃない(好きでやっているから苦にならない)」と言い切ったのは抜群にかっこよかった。
全員で歌った「DRIVE A LIVE」は、出演者の並びのフラットさが印象に残った。前中後にグループ分けして一番二番でフォーメーションを変えることも多い楽曲だが、今回は全員がステージいっぱいに横に広がってパフォーマンス。一応熊谷、古川、仲村が真ん中っぽくはあるが、基本的に隣には他ユニットの誰かが来る。一列に並んで、ライブを作りあげたキャスト全員がユニットにとらわれず一緒に歌ったイメージだ。ソロ曲でアイドルたちの個にスポットが当たるようになるのであれば、315プロという家族をつなぐ「DRIVE A LIVE」が果たす役割はより大きくなっていくはずだ。
ライブ後の発表コーナーでは、2ndライブ「THE IDOLM@STER SideM 2nd STAGE ~ORIGIN@L STARS~」の開催と両日の出演者が明かされたほか、古論クリス、北村想楽、葛之葉雨彦による新ユニット「Legenders」のデビュー決定などの多くの新情報が公開された。2周年のその先に向けた動きが加速していく中、八代が「一生背負っていく柏木翼をもっともっと誇れるように」と真剣な覚悟とキャラクターへの想いを口にしていたことが強く印象に残った。
Text by 中里キリ
アイドルマスター SideM ラジオ 315プロNight! ドラマチックミーティング! Vol.2
2016.07.17 ラフォーレミュージアム六本木
セットリスト
M01:Café Parade!(Café Parade!)
M02:勇敢なるキミへ(FRAME)
M03:MOON NIGHTのせいにして(DRAMATIC STARS)
M04:STARLIGHT CELEBRATE!(DRAMATIC STARS)
M05:À La Carte FREEDOM(Café Parade)
M06:MISSION is ピースフル!(FRAME)
M07:.DRIVE A LIVE(全員)
●ライブ情報
THE IDOLM@STER SideM 2nd STAGE ~ORIGIN@L STARS~
2017年2月11日・12日
幕張メッセイベントホール
出演者
2017年2月11日-Shining Side-
DRAMATIC STARS [ 仲村宗悟(天道輝 役)、内田雄馬(桜庭薫 役)、八代拓(柏木翼 役)]
High×Joker [ 野上翔(伊瀬谷四季 役)、千葉翔也(秋山隼人 役)、白井悠介(若里春名 役)、永塚拓馬(冬美旬 役)、渡辺紘(榊夏来 役)]
彩 [ バレッタ裕(華村翔真 役)、山下大輝(猫柳キリオ 役)、中田祐矢(清澄九郎 役)]
FRAME [ 熊谷健太郎(握野英雄 役)、濱健人(木村龍 役)、増元拓也(信玄誠司 役)]
神速一魂 [ 益山武明(紅井朱雀 役)、深町寿成(黒野玄武 役)]
Altessimo [ 永野由祐(神楽麗 役)、土岐隼一(都築圭 役)] and more
2017年2月12日-Brilliant Side-
DRAMATIC STARS [ 仲村宗悟(天道輝 役)、内田雄馬(桜庭薫 役)、八代拓(柏木翼 役)]
Beit [ 梅原裕一郎(鷹城恭二 役)、堀江瞬(ピエール 役)、高塚智人(渡辺みのり 役)]
W [ 山谷祥生(蒼井享介 役)、菊池勇成(蒼井悠介 役)]
S.E.M [ 伊東健人(硲道夫 役)、榎木淳弥(舞田類 役)、中島ヨシキ(山下次郎 役)]
Café Parade [ 狩野翔(神谷幸広 役)、天﨑滉平(東雲荘一郎 役)、古川慎(アスラン=ベルゼビュートⅡ世 役)、児玉卓也(卯月巻緒 役)、小林大紀(水嶋咲 役)]
THE 虎牙道 [ 寺島惇太(大河タケル 役)、小松昌平(牙崎漣 役)、濱野大輝(円城寺道流 役)]
【Special Act】松岡禎丞(Jupiter・御手洗翔太 役)and more
SHARE