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REPORT

2016.05.16

「僕、生きてきた中で一番いい日なんじゃないかな」。「Cafe Parade」「神速一魂」ライブ初登場の『アイドルマスターSideM ST@RTING LINE 09&10』発売記念イベントレポート!

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『アイドルマスター SideM』のCD「THE IDOLM@STER SideM ST@RTING LINE 09&10」発売記念イベントが5月15日、都内某所で行なわれた。

イベントにはユニット「神速一魂」より紅井朱雀役の益山武明、黒野玄武役の深町寿成、ニット「Cafe Parade」より神谷幸広役の狩野翔、東雲荘一郎役の天﨑滉平、アスラン=ベルゼビュートII世役の古川慎、卯月巻緒役の児玉卓也、水嶋咲役の小林大紀が参加。両ユニットがアイマス関連で歌うイベントへの出演はこれが初めてだ。MCは桜庭薫役の内田雄馬が担当した。今回は夜の部をレポートする(写真は公式提供の昼の部のもの)。

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トークでは、「出張版・理由あってハードル」コーナーとして「だっこスイーツレポート」を実施。各ユニットの代表が仲間をお姫様抱っこしてスイーツを食べさせ、食レポを行なう……というちょっと謎な企画だが、一応「神速一魂」のパワーと「Cafe Parade」のスイーツ要素を合わせてのものだ。だがとても仲がよく自由な両チームだけに、食べさせ役の古川がひたすらに自分でスイーツを食べ続けたり、お約束として抱っこ役の面々に食べさせたりと、対決というよりは一緒に大はしゃぎで遊んでいる感じだ。最初は「楽屋でもこうなんだよ」と笑っていたMCの内田だったが、そのうち自分もスイーツを食べに行ったりとだんだん両ユニットのペースに巻きこまれていく。夜の部でかわいく食レポ担当の益山と天﨑のどちらがかわいいか?を拍手で決める時に狩野が「(かわいいのは)僕かな?」と前に出て内田が「うるせーな!」と笑いながら遠慮なくツッコんでいたのは、すっかりひとつのチームという感じだった。基本はシュールなネタコーナーだったのだが、益山と深町の鍛え上げた肉体の説得力と、小林や児玉の華奢さが強調されて、案外両チームの個性が伝わる企画だったかもしれない。

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ステージでは5月19日に「アイドルマスターSideM ~理由あって!ニコ生!第6回~」がニコニコ生放送で放送されることが発表された。出演は「DRAMATIC STARS」の仲村宗悟、内田雄馬、八代拓、他。「他」の部分で毎回サプライズがある「理由あって!ニコ生!」だけに、今回も要注目だ。

色とりどりの個性を散りばめた「カフェパレ」と、漢の背中で魅せる「神速一魂」

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「Cafe Parade」のステージはユニット名を曲名に冠した「Cafe Parade!」からスタート。Aメロ歌い出しでソロを担当する小林の少女のようなハイトーンから歌い継いでいき、古川が不敵にチャーミングな「メインディッシュにしようか?」で締める。小林や児玉の「Welcome!」の声に残りのメンバーと会場が一体になって「Welcome!」のコールを返す感じはとてもアットホームで、会場がカフェパレの空間に変わる。この居心地の良さと華やかさを狩野は「ライブというよりショウ」と表現していた。ステージは昼夜通して見たが、夜は5人ともよりのびのびとしたステージングで、古川がジャケットを半脱ぎにしてみせたりと洒脱な雰囲気だ。

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SideMのライブが行なわれるようになって約一年、男性アイドルだからこそ見せられる表現の分厚さ、激しさを感じる場面がたくさんあったが、そうした表現があったからこそ、一周して小林や児玉のたおやかさ、繊細な表現が際立つのが面白い。狩野、天﨑、古川の3人がフロントに立って狩野が朗々と歌い上げる時と、小林と児玉がフロントで甘さを出す時の両面があり、どちらも間違いなくカフェパレらしさ。全員が円陣のように手のひらを重ねてくるくると回る振付があったが、それぞれが持ち寄った個性が融合したユニットが「Cafe Parade」なのだと思う。

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そんな個性たちをさらに前面に押し出した楽曲が「À La Carte FREEDOM♪」。古川と児玉、狩野、天﨑と小林が担当する3つのブロックが全く別の曲のように構成されるこの楽曲。一番強烈なのはやはり、「アーッハッハッハッ!!我はアスラン=ベルゼビュートⅡ世、サタンの僕なり!」といった調子の古川と、普通の言葉の児玉が全く同時に別の詞を歌って相互の副音声になるブロック。CDならではに思える表現を、ライブできっちり歌いこなしてみせたのには驚いた。夜の部は古川のテンションの高さと存在感に軽く呑まれかけた児玉が、普段よりも声を張り上げてペースを取り戻していたのが実にライブ感があった。面白いのはその背後で踊っている残りの3人で、両手を亡霊のようにたらしながらのダンスは実にコミカル。闇の眷属的な表現なのかと思うが、ちょっとS.E.Mっぽい動きだった。世界一のパティシエ、世界一のアイドルというお互いの夢を語り合う天﨑と小林のパートはほとんどミュージカルで、舞台で生身の2人が歌っている姿を見るとCDよりずっと伝わってくるものがあった。

2組が印象的な掛け合いを見せるとソロの狩野が寂しくも思えたが、実際の狩野のパートは朗々と歌い上げる狩野と、残りの4人、そして会場全体の壮大な掛け合いだった。やはりこの曲をひとつにつないでいるのはリーダーの狩野と、「We have STORY!」「HERE WE GO!」「My Dream!」と声を揃える会場のプロデューサーたちの大合唱なのだと感じた。狩野が「俺たちと、お客様!みんな一緒に…」と振ってからの「We are Cafe Parade!」の大合唱で感じた多幸感は、カフェパレでしか味わえないものだった。

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そんな「Cafe Parade」のハッピーな空間のあとに登場したからこそ、純白の学ラン風ジャケットに龍虎の刺繍をあしらった「神速一魂」の存在感が際立った。肩にはトゲトゲの肩当てをあしらった大仰な衣裳を自然に着こなせるのは、見るからに鍛え上げられた2人の肉体の説得力があればこそだろう。どちらも迫力があったが、益山は動きの圧倒的な力感と表情に、深町は歌声に込める気迫と表現力によりポイントを置いていたように感じた。正義の元ヤンユニットということで、「バーニン・クールで輝いて」の振付にも2人が拳をぶつけあったり、キメはパンチをストップモーションで見せたりとらしさがふんだんに散りばめられている。

背中を預けあって視線をかわすくだりなどは、これから2人を取り巻く100人の不良軍団との抗争が始まるのが見えるようだ。そして「バーニン・クールで輝いて」の一番の見せ所が2人が背中を見せて歌うところ。背中を向けた2人が、マイクを持つ腕を肘で絡めた超至近距離で歌っているので、客席からは2人の背中しか見えない。こんな振付、SideMでしか見たことがないが、純白一色に染め上げられた2人の広い背中からはすごく伝わってくるものがあった。

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「オレたちの最強伝説~一世一代、破羅駄威棲!」は益山と深町も最初はどこで息継ぎをすれば?と思ったほどの超ハイスパート楽曲。2人の熱すぎる宣誓で走りだしたあとは完全にノンストップ。客席も「オラオラ!」「ファイヤーファイヤー!」「セイヤーセイヤー!」と叫び通しで燃え上がりっぱなしだが、この曲での客席の熱さには、適度に男性プロデューサーがブレンドされたSideMならではの客層がプラスに作用していたと思う。一番ラストの「最強伝説確定!尽くすは忠義!」のあとには、背中を向いた益山の懐から?「神速一魂」第三のメンバー・にゃこが「ニャ~!」と雄叫びをあげていた。

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そしてラストはもちろん全員での「DRIVE A LIVE」。両ユニットの人数構成がアンバランスなこともあり、一番は「Cafe Parade」の古川と「DRAMATIC STARS」の内田、二番は「神速一魂」の益山と深町がセンターの変則構成。キャラが立ったメンバーが揃っていることもあり、声を揃えて歌っていても色々な個性が飛び出してくるのが楽しい。同じ歌い上げ系でもまっすぐ高らかに歌う狩野とちょっとハスキーがかった歌声が腹から飛んでくる深町、アスランらしい一癖が効いている古川ではカラーが違って、何度でも聴きたい「DRIVE A LIVE」だった。

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ラストのMCでは今日の日の楽しさと、客席の助けがあればこそのステージだったことが語られた。中でも古川の「またみんなとひとつになりたい!」という言葉と、天﨑がしんみりと語った「僕、生きてきた中で一番いい日なんじゃないかな。これからも最高の1日記録を更新させてください!」という言葉が特に印象に残った。また、その様子を見ていた内田が「僕たちが一年前に初めてのステージで感じたのときっと同じことを、新しい仲間と感じられることが嬉しい」と語っていたことに、SideMが積み重ねてきた時間を感じる締めくくりだった。

TEXT BY 中里キリ

「THE IDOLM@STER SideM ST@RTING LINE」0910 発売記念イベント
2016年5月15日(日)都内某所 セットリスト

M01:Cafe Parade!(Cafe Parade)
M02:バーニン・クールで輝いて(神速一魂)
M03:オレたちの最強伝説~一世一代、破羅駄威棲!(神速一魂)
M04:A La Carte FREEDOM♪(Cafe Parade)
M05:DRIVE A LIVE(全員)

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