タイトルに偽りのない、驚きだらけのニュー・アルバムに！ i☆Ris『Th!s !s i☆Ris!!』発売記念スペシャル・インタビュー！

アルバム曲順、最後のピースを埋めたのは……？

――そんなユニット曲を含め、今回は新曲が8曲も収録されています。作家さんもあらたに参加された方も多いですし、皆さん個人としてのお気に入り曲をお伺いしたいのですが。

芹澤　私は「YuRuYuRuハッピーデイズ」が、仮歌のときから歌詞とメロディとが好きです。できあがったらゆうきちゃんとずっちゃんのセリフも入っていて、楽しい曲だなと思ってすごく聴いてます。

澁谷　ゆうきの収録が先だったので、最初はガイド的に一人二役やってくれてたんですよ。それも面白かったので、どこかで流したいです（笑）。

若井　これもライブとかで、土地やイベントごとのワードを入れられたら面白いですよね。

――そんな若井さんのお気に入りは？

若井　これまでさんざん「Fanfare」好きって言ってきていたんですけど、実は「鉄腕ガール」大好きなんですよ。私がi☆Ris史上、いちばん素っぽく歌えた曲なんです。Aメロは洋楽チックなものなんですけど、実はそういう系は得意で。明るい歌のはずなのに「チャンスは自分で掴まないと消えちゃうよ」っていう歌詞がちょっと泣けてくる感じがして、聴けば聴くほど引き込まれました。私はこの曲が、アルバムの肝になるんじゃないかと思っています。

山北　私は「Vampire Lady」かな。オタク目線的にも「なんてあざとい曲なんだ！」と思ってて。元々「Secret Pure Love」みたいなかわいい系の曲はあったんですけど、私は聖子ちゃんか明菜ちゃんかで言ったら明菜ちゃんっぽい曲が欲しくて、今回それをこの曲がかなえてくれたんです。「キミだけだよ」っていうおいしいセリフも歌えて、もう満足です（笑）。ダンスも、先生が曲を気に入ってくれていてすごくかわいくなる予定なので、ライブが楽しみです！

茜屋　どの曲も好きすぎてめっちゃ迷ってて……ゆうきちゃんとかぶっちゃうんですけど、歌詞的には「鉄腕ガール」がいちばん好きです。ストレートにじゃなく、この曲のあえてヒーローにたとえるような、比喩みたいな曲が大好きで。Dメロのカタカナでの歌詞表記というこだわりもお気に入りです。曲調的にも、自分が大好きなバンド系の曲を歌えるのもすごくうれしかったので、歌い方にもこだわりました。

――どんなポイントにこだわったんですか？

茜屋　サビでバーン！となる曲なので、あえてA・Bメロはウィスパー気味にしてみたりと緩急をつけたんです。（作編曲の）平出（悟）さんにも、「こういう曲、声に合うね」って言ってもらえたので、それがすごくうれしくて。また可能性の広がりを感じられました。

久保田　私がこのアルバムを買ったときに、いちばん好きになるのは「Vampire Lady」だなと思っていて。私、コンセプトのついている曲がすごく好きなんです。アニメの主題歌ではないけどちょっと不思議の国のアリスっぽい「幻想曲WONDERLAND」みたいに、ひとりのヴァンパイアの女の子のストーリーができているこの曲が、ひとりのお客さんとしてはいちばん好きですね。

――主題歌ではないコンセプトのある曲がお好きなんですね。

久保田　そうなんです。よりその曲にのめり込めるじゃないですか？主人公像を想像するのがめっちゃ好きなんですよ。この曲では「ちょっとおバカな吸血鬼の女の子なのかな？」って想像しました。

澁谷　本当に、全曲いいんですよ。だから残り2曲「Fanfare」と「Raspberry night」を両方紹介させてください。「Fanfare」は久しぶりにサビに追っかけパートが入っていて、まっすぐ進むけどその中にどんどんメンバーが増えていく感じがします。i☆Risもそれぞれでも活動してるけど、最終的に“i☆Ris”っていう場所がしっかりある……っていう想いがこの曲にストレートに出ているのを感じて、すごく気持ちが高ぶりました。

――一方、「Raspberry night」は？

澁谷　それとは逆に、寝るときのBGMにしたらすごくいい夢を見られそうですね。歌詞からはi☆Risの今までの道のりも想像できるんですが、でも武道館の先も目指さなきゃいけない。そうしてまだまだゴールまでは果てしないからこそ、メンバーみんなでファンやスタッフさんと一緒に未来へ行きたい、っていう想いもあって。そんなこの曲を、考え事にふけりやすい夜に聴いて、前へ前へと進んでいきたいですね。

――その先には光が見えているような、本当に先を見据えた1曲に感じました。

山北　曲順も今回すごくいいよね。

澁谷　ね。最近、曲順はゆうきが中心になって決めてくれるんです。「Fanfare」も最初はもっと前にあったんですが、「ここに持ってきたい！」って言ったのがゆうきで。ね？

若井　そうなんです（照笑）。

澁谷　それのおかげで頭から最後まで、いろいろ考える部分もあれば考えずにノレる部分もあるっていう、最高のアルバムになったと思います。

若井　たまたま私のレコーディングのときに、マネージャーさんが曲順を決めてたっていうのもあるんですよ。元々は「Fanfare」の位置に「YuRuYuRuハッピーデイズ」があったんです。

芹澤　そうなんだ。

若井　で、「『Fanfare』の位置を迷ってる」っていう話だった。

――本当にまとまりがよくて、ファンの皆さんも1回通して聴いたら、その良さで思わず脱力しちゃうと思うんですよ。

久保田　わかります！最後まで聴いたあとに、いい意味での放心状態になるというか。

澁谷　いつかこの曲順だけのライブやりたいよね。

山北　昔『カバ☆リス』のときに1回そういうのやったね。