INTERVIEW
2015.12.04
私のファミレスでしか出せないものを出したい(LiSA)
LiSA 逆に私は、その小南さんの揺るがない個性がうらやましいです。ひとつの芯があって、それをひたすらやり続けている人。私はいわばファミレスなんですよ(笑)。例えば小南さんは、超有名なイタリアンのお店のオーナーシェフ。私が自分の店でイタリアンのメニューも出したいとなれば、小南さんの店に行って「ちょっと手伝ってもらえませんか?」ってお願いします。和食なら和食の人にお願いしにいく。
小南 すごく良心的なファミレスじゃないですか(笑)!
LiSA あはははは(笑)。でも、それはそれでコンプレックスだったりするんですよ。専門店には専門店の、ファミレスにはファミレスの良さがあるんですけど、自分がファミレスだと認められるようになったのはわりと大人になってからのことで。やっぱり心のどこかで歌詞も曲も自分で全部やりたかったし、自分ひとりでそれができない悔しさもありました。でも、今はアニメというものに関わらせていただいて、やっとそこで歌をうたって人の役に立てるという居場所を見つけることができて、逆に自分は何にでも混ざれる人になろうと思ったし、だからこそ混ざったときにすごくいいもの、私のファミレスでしか出せないものを出したいって思ったんです(笑)。
――LiSAさんはアーティストであると同時に、どこかプロデューサーの視線もつねにお持ちなのかなと。
小南 なるほど、それは私には足りていない部分ですね(笑)。例えば生放送のラジオ番組で、間違っちゃったり、爆弾落としちゃったり、散らかすだけ散らかして何もまとめずに去っていくなんてことはたくさんあって。プロとして、やっぱりそういう自分を客観視する目線ってあったほうがいいと思うんですよね。“LiSAとはこうあらなければいけない”って、ちゃんと考え続けてきた結果が今のLiSAちゃんなんですね。
LiSA 自分はかっこいいって言われたくてバンドをやっていたんですが、でも誰にも受け入れてもらえなくて、全部捨てて、何色にも染めてください! って裸で突撃していったのがアニメの世界だったんです。で、そのアニメの世界で受け入れてもらえたことが本当にうれしかったから、そこで自分ができることをやろうと思ったし、そこにどんどん欲も湧いてきて「こういう人とやりたい」「あんな人ともやりたい」と挑戦させてもらっていたら、今のLiSAが出来上がっていったんです。
小南 私はデビューしてから3年半になるんですけど、今、すごく岐路に立たされているような気がしていて。最初の頃は自分の好きな音楽をやって、100万人に届かなくていいから、ひとりでも一生聴き続けてくれる人がいたら私はその人のためにやり続けるって心に決めて、少ない人数でもきっとその輪は広がっていくはずだと思ってやってきたんですけど、この1年は、振り返って自分を見つめることも大事だなとずっと思ってて。だから今回のオファーは、私がたまたまそういうモードだったこともあって、もっとお客さんとの掛け合いができたりとか、素直にノリやすかったり歌いやすかったりする曲を提供するべきなんじゃないかとも悩んだんですね。そうしたら、「小南泰葉そのままでお願いします」と言われて。メロディがどんな跳ね方をしてもいいから、とにかく好きなように考えてくれと言ってもらえて。
LiSA 雑な発注をしてしまってすみません(笑)。何色にも染まらない小南泰葉っていう人すべてが音楽で、その等身大が音楽を伝えているから、何もブレがないんですよ。
小南 うん、すごくうれしいです。そうやって認めてもらえて。最初は小南泰葉が次に歌うべきことと、LiSAちゃんチームに求められていることがきっと違うんだろうなって思ってたから、私はこの世界にいていいんだろうかとか、ほんとの私の椅子はどこにあったんだろうとか思うことがあったんですよ。けど、こうやってLiSAちゃんに好きだと言ってもらえたり、出来上がった「リスキー」にちゃんと反応があったことで、1本の光をもらえた気がするんですよね。私に溜まっていた欲求不満みたいなものをLiSAちゃんがすごく解決してくれたというか、これはすごく次の私の音楽を作る原動力になっていて、小南泰葉を求めてくれたことに対する感謝はすごくありますね。
INTERVIEW & TEXT BY 西原史顕 / PHOTOGRAPHY BY moco.(kili office)
★後篇はこちらをチェック★
<Photo Gallery >
※クリックすると拡大表示されます
<プレゼント>
リスアニ!WEBをご覧の方に下記サイン入りチェキをプレゼント !
たくさんのご応募お待ちしています♪
応募方法などの詳細はプレゼントページをチェック!
<LiSA>
●リリース情報
配信シングル
「ID」
配信中
o1. ID
ギフトギフト
ギフトギフト -クリスマス ver.-
ID –Instrumental-
●ライブ・イベント情報
Great! Great! Another Day!! Vol.1「GiFU to GiFT」≫
2015年12月12日(土)岐阜 柳ヶ瀬Ants
ACT:LiSA vs cinema staff
LiVE is Smile Always~GiFU to GiFT~
2015年12月13日(日)岐阜club-G
※ワンマン公演
LiVE is Smile Always~メガスピーカー~
2015年12月23日(水・祝)幕張メッセ国際展示場
rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 15/16
2015年12月28日(月)・29日(火)・30日(水)・31日(木)幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール
※LiSAの出演日は12月28日(月)
リスアニ!LIVE 2016
2016年1月23日(土)24日(日)日本武道館
●プロフィール
岐阜県出身、6 月24 日生まれ。2010年放送のTVアニメ『Angel Beats!』の劇中バンド“Girls Dead Monster”2代目ボーカル・ユイ役の歌い手に抜擢され、ガルデモ名義でシングル5枚、アルバム1枚をリリース。2011年にソロデビューを果たす。以来、シングル9作、フルアルバム3作、ミニアルバム1作、ライブBD&DVD3作をリリース。数々のアニメ主題歌・劇中歌を担当、すべてのシングルが上位にランクインするヒットを連発。ライブでは2年連続で日本武道館ワンマンを開催、今年は海外ツアーを成功させ、またアニソンフェスではトリを務め、かたわらロックフェスにも参加するなど確固たる存在感を発揮している。
ラウド系ロックからポップスまでを唄いこなし、観客を興奮の渦に巻き込んで行く圧倒的なライブパフォーマンスは、海外でも高い評価を受けており、その活躍の場は日本だけには留まらない。また、最近では大ヒット映画『ミニオンズ』で日本語版キャストに抜擢され吹き替えに初挑戦するなど、様々なフィールドで活躍している。
<小南泰葉>
●リリース情報
2ndフルアルバム
『僕を救ってくれなかった君へ』
発売中
【初回盤/CD+DVD】
価格:¥3,700+税
品番:UPCH-29209
【通常盤/CD】
価格:¥3,000 +税
品番:UPCH-20410
【CD】
プレゼント
ぼくを救済するうた
蜘蛛の糸
NO-MAN
死ぬまで騙して欲しかった
傷
次の日のうた
白闇
3355411
POP LIFE
ホームタウンシック
ブリリアントブルー
【ボーナストラック】
ニャンだ!あいつ
LET IT DIE
【DVD】
・3355411 Music Video
・NO-MAN Music Video
・オープンセサムービー ディレクターズカット
・“らせんの糸ツアー2015” ドキュメンタリー
●ライブ・イベント情報
小南泰葉『僕を救済するツアー 2016』
2016年3月5日( 土)名古屋 ell.FITS ALL
2016年3月6日(日)梅田 シャングリラ
2016年3月11日(金)TSUTAYA O-WEST
rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 15/16
2015年12月28日(月)・29日(火)・30日(水)・31日(木)幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール
※小南泰葉の出演日は12月31日(木)
●プロフィール
2008年より大阪を拠点にライブ活動を開始し、2010年6月に1stミニアルバム『UNHAPPY BIRTHDAY』をリリース。同年夏には“FUJI ROCK FESTIVAL’ 11”に出演を果たす。2012年5月にはメジャー1stミニアルバム『嘘憑キズム』を、9月にはアニメ映画『アシュラ』主題歌となるメジャー1stシングル「Trash」リリース。以降精力的にリリース、ライブを行う。今作は『キメラ』以来、約2年ぶりとなるフルアルバム。
SHARE