INTERVIEW
2015.04.30
現在配信中の、セガネットワークスが贈るスマホ用戦記RPG『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』。そのOPテーマ曲「君の名前の風が吹く」を歌ういとうかなこスペシャルインタビュー後編の今回は、楽曲が収録されるニューアルバム『Reactor』と、アルバムを引っさげて行われるライブツアーについて聞いた。
――『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』のOPテーマ「君の名前の風が吹く」は2015年5月27日発売のニューアルバム『Reactor』に収録されるということで、こちらは現在絶賛制作中ということですか?
いとうかなこ そうですね。「君の名前の風が吹く」もどこに入れようかなーと並び順を考えたりしています。OPで始まりの歌って感じの曲だから、そういう位置に置きたいなって。序盤にしようかとか真ん中にドーンと置いてB面の始まりみたいな感じにしようかとか、いろいろと考え中です。
――それではニューアルバムのコンセプトについてお伺いしたいのですが。
いとう 『Reactor』という言葉が「化学反応装置」のこと、または「活動する人」「行動を起こす人」に対する言葉でもあったりするので、そういう感じでもうあっちこっちで化学反応を起こしている曲たちを集めるよ!という風にしたくてこのタイトルを付けました。
――言い方は悪いですが「ごった煮」というか、いろいろな曲が集まっているという感じでしょうか。
いとう 音楽的に言うとシングルベストという存在なので、あちこちで発表してシングルカットもされた曲たちが多く入ります。「君の名前の風が吹く」と同じように、ゲームの中だけでしか聴けなかった曲もあといくつかあるんですよ。
――今回が初収録になる曲も多くあるんですね。そうなると確かに先ほども仰っていたように曲順に悩むこともかなりありそうですね。
いとう そうですね。やっぱりアルバムを通して聴いたときの流れって作りたいじゃないですか。だから今、一生懸命考えてます。
――ちなみに現在どのくらいまで完成しているのですか?
いとう あとは並び順と、「Reactor」っていう私が作ったアルバムのタイトル曲も完成していて、あと新曲を奥井雅美さんに一曲書き下ろしで作ってもらって、昨日その歌の録音も終わりました。特典としてDVD付盤にのみ入りますよっていうのが、その奥井さんの曲なんですよ。熱い曲ができてますんで。
――まさに歌いたてホヤホヤのその曲はどういった感じの楽曲になりましたか?
いとう 奥井雅美さんの持ち味がダーン!って出た曲が良くて。だからあんまり注文をしなかったんですけど、「この『Reactor』のテーマと熱い気持ちみたいなものがはみ出ちゃってるような元気なやつが良いです」って言ったら、もう本当に思った通りのやつが上がって来たんですね(笑)。私あんまり出だしで掛け声を入れることとかないんですけど、「オー!」みたいな掛け声から始まる曲になりました。丁度この間も取材で「そういう曲ないんですよね」って話してたところにこの曲が来て、「わー!増えたー!」みたいな(笑)。早くライブでやりたいなって曲に仕上がってます。
――ライブでのお客さんとの掛け合いにも期待できますね。
いとう そうなんですそうなんです!一緒に叫んでもらえるような熱い曲ができちゃったんですよ。まだアレンジは完成してないですけど、これはライブでやったら楽しいぞっていう。私結構暗い曲が多いんですよ。「暗ーい!」とか「悲しーい!」とか「酷ーい!」とかそういう歌が多いんです(笑)。バラードでもアップテンポでもそういうドスのきいた曲が多いんですけども、今回は奥井雅美節が全開な、ものすごく気持ちが前に出ちゃってる感じの元気ソングができたんですよ。
――いとうさんとしてはかなり珍しいタイプの楽曲ですが、歌うのに戸惑われたりしませんでしたか?
いとう それがねー!やっぱり歌うたいの人が作ってくれるからなのか、ものすごく歌いやすかったんですよ。だからどんどん乗っちゃって、すぐ録り終わっちゃって。あんまり歌った気がしないなあっていう感じで終わっちゃいました。奥井さんはハードロック寄りのサウンドがお好きじゃないですか。だからちょっと難しいのかなと思ったけど、やっぱりメロディーラインがまあそれはそれは歌いやすいんですよ。キーもちょっと低めに設定してもらったら、もうノリノリで。すぐ録れちゃいました。
――録り下ろしの新曲としてはタイトル曲でもある「Reactor」も収録されますが、こちらはどういった曲ですか?
いとう こちらは私が夜なべして作らせていただきました(笑)。やっぱりアルバムのタイトル曲がほしいじゃないですか。だから先にテーマを決めて、「それに合わせた曲を作らせてくれ!」という感じで作りました。私が作るとすごく簡単な曲になっちゃうんで、だからフォークソングだと思ってます。人間っぽい、温かい曲が作りたくて、曲全体のイメージとしては1メロディーでシンプルに作っちゃおうという。1メロディーの繰り返しで印象に残るような。「もうやる気が出てしょうがないんだ!」「だけど一人じゃできないよね」っていう曲が作りたくて、だから自分が「Reactor」であるっていう。でも自分一人じゃそうはならなくて、「人の力で限界を超えたいんだ」っていうテーマを先に決めてから作ったら、あんなになっちゃいました(笑)。優しい感じの曲になりました。
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