INTERVIEW
2014.11.27
2015年1月よりTVアニメ放送がスタートする『アイドルマスター シンデレラガールズ』。放送を前にこの10月より、『シンデレラガールズ』第二のラジオ番組としてニコニコ公式生放送でスタートしたのが原 紗友里、青木瑠璃子が主宰(パーソナリティ)を務めるWEBラジオ『CINDERELLA PARTY!(以下:デレパ)』だ。“芸人寄り”と形容されることもあるシンデレラガールズ勢のなかでも、抜群のコンビネーションで知られる名コンビである原 紗友里(本田未央役)、青木瑠璃子(多田李衣菜役)。そんなふたりに今年ステージに立ったライブの数々や11月30日に迫った2ndライブ、TVアニメなどのことを幅広く聞いた。
今回はなるべくふたりの軽妙なトークを再現して書き起こした。文中の「(清)」は、「過剰にかわいく、作為的な高い声で、外向けのトークをしてます☆」というニュアンスだと思ってほしい。
──最初の頃は「ズッ友ラジオ」とも言われた『デレパ』ですが。
原 紗友里 最近はあんまり呼ばれないかな。
青木瑠璃子 そうですね。最初は「私たちズッ友だよ」がネットで流行っていたことにただ便乗して言っていただけの言葉でした(笑)。
──『シンデレラガールズ』で出会う数年前に「ちょっ友」だった時期があるから「ズッ友」だと伺ったのですが、それは文化放送超A&G+で2009年頃に放送されていた『超!A&Gミュージック+TV』時代の話ということでいいですか?
原 そうですそうです。曜日違いでるーりぃが火曜日、私が水曜日を担当してたんですが、ちゃんとお話した機会は一回ぐらいしかなくて。お互いに苗字にさん付けするような関係でした。
青木・原 「あ、よろしくお願いします~(清)」
原 みたいな感じでしたね。
青木 それで『シンデレラガールズ』に出演が決まって「あ、原 紗友里さんって知ってるな」と思って。
原 あ、知ってる知ってるって。
青木 久しぶりに会ってみたら(原が)こんなふうになっていた、という関係です。
原 こんなふうってなんだ!?
──ふたりが出会ったときの印象については一度『デレパ』でも語っていますが、これから『デレパ』リスナーになるであろう皆さんのために、改めて2人のなれそめを教えてください。
青木 結婚会見みたいになったな(笑)。
原 三つ指つかないと。初対面の印象かぁ……あんまり覚えてないんですけど(笑)。
青木 今日は外向けだからちゃんと喋ってね?盛ってもいいよ?
原 すごく面白いお話をする人だな、すごいなーって思っていて(清)、数年ぶりにお会いしてもとっても楽しい方なので尊敬してます☆(清)。
──テキストだと清い口調はちょっと伝わりづらいので、若干考慮お願いします(笑)。
原 外向けって、外向けって言われたから……。でも初対面のときはまだちょっとよそ行きな感じだったので。
青木 それはそうだよ。まだデビューしたてのときだったじゃん。
原 お互いに手探り状態だったからね。
青木 新人同士でまだイジるも何もなかった感じですね。自分のことでいっぱいいっぱいだったでしょ。
原 その時はるーりぃのニックネームがるりるりで、「ああ、るりるりさんか……言いづらいな……噛みそうだな。なるべく呼ばないようにしよう」と思っていたのは覚えてます。
──原さんは「さゆさゆさん」ではなかったんですか?
原 私はその番組ではニックネームとかなかったんですよ。原さんって呼ばれてました。特になしって。
青木 私は初対面のとき、原さんのことはお嬢様みたいでかわいい子だなぁっていうふわっとした印象だったんです。そのあと原さんがユニット活動をしているのを写真で見て、白いし、きれいな感じだなと思っていたので、そのままの印象を持っていたかったですね。そのあと久しぶりに会ったのっていつ?
原 まず『ミュージック+TV』の番組で赤崎(千夏)さんとるーりぃをゲストに呼んでゲームで戦ったよね。あのときはちょっと関係が近づいたよね。
青木 ちょこっとね。
原 私の組んでたパーティを見て「勝つ気ないでしょ!」って言われた気がする。あのときちょっと仲良くなりつつも。
青木 電話番号とかメールアドレスとかは知らないままだったね(笑)。『シンデレラガールズ』で最初に会ったのはいつだったっけ?
原 「お願い!シンデレラ」の発売イベントの前に練習で一回会ってるけど、そのとき私風邪ひいてたからあんまり絡んでないんだよね。
青木 それじゃ、池袋の噴水広場の発売イベントが終わって、『デレラジ』の現場にタクシーで移動したときにがっつり話した感じだね。
原 でもタクシーで話したときは、もうなんか砕けた感じで話してたよね?
青木 昔のイメージでいたら(原が)急にぐいっと来たからちょっとびっくりしたよ(笑)。そのとき風邪の余韻かな?のど飴かなんか食べて、しきりに匂いがしないか気にしてて。私にも食べさせてわからなくしようとしてたのは覚えてる(笑)。
──そのタクシー移動の時に、青木さんがきっかけで「飯屋」という原さんのあだ名が生まれたんですよね。
青木 私よく覚えてる。『デレラジ』に出た時に結構あだ名ってつくじゃないですか。それで原さんは何かつけられたのと聞いたら、ないと。自分のときはそのイベントが起こらなかったと言うんですね。
原 私あだ名を決めるくだりがちょっと苦手なので、起こらないなら自分からそのイベント起こさなくていいなと(笑)。
青木 そしたらタクシーで(原が)私は神みたいな存在なんでとか言い出してですね。
原 そのくだりは覚えてるんだけど、どんな流れでそうなったのかがまるで思い出せないんですよ。
青木 私みたいな高尚な存在に軽々しくあだ名なんて……みたいな感じだったので。
原 そんなこと言ったんだ……。
青木 それで私が「仏かな?」って言ったら「違う」。「菩薩かな?」「メシアかな?」とか言って、その場はひと笑いして終わったんですよ。
原 でも『デレラジ』の本番でまたそのくだりの話をして。
青木 その時(原が)ドヤ顔で「メシア?」って言ったらコメント欄に……。
原 「飯屋?」ってユーザーさんのコメントが流れたのがきっかけなんです。
青木 単純にこの子が自分を持ち上げたがって、それに対する反応があったというね。なので私はせいぜい共犯者ぐらいです。
──そんなふうに仲良くなったおふたりが、今は一緒にラジオをやり、イベントなどでもおなじみの名コンビになりました。
青木 本当にお世話になっております……。
原 本当にご迷惑ばかりおかけして……。
青木 あなたの力あってこその『デレパ』で……。
原 裏では本当に距離がバリバリなので…。
青木 遊んだこととかもあまりないしね。この前初めて行ったよね。
原 仕方なくね……。
青木 もういいよ(笑)。番組で必要だったのでハロウィンの衣装を買いに行ったんです。
原 あとは初回の収録のときに1回ご飯食べた!……って、厚みのない話ですいません(笑)。
青木 私たちね、ビジネス上のズッ友なので(笑)。
──今のお互いの印象を教えていただけますか?
青木 うるさい。
原 こんなふうにいろんなことをストレートに言ってくれて、やさしいなぁって思います☆(清)。
青木 つくろいはじめた!でも好き勝手しゃべってくれるので楽ですよ。ほっとくと進行してくれるんで。
原 適度に拾ってくれるので助かります。「あ、う、うん」みたいな、困ってるんだけど気を使ってくれるみたいなのはつらいので。めんどくさい時はめんどくさいって表現してくれるのでわかりやすくていいです。
青木 お互いに暴走するので、締めるところは締めないといけないなと。
原 そんな気の置けない仲です。
青木 それです、それ。竹馬の友なんで。竹馬っ友なので。
原 お互いに真面目に話すのが苦手なんですよね。
青木 だからちょうどいいテンションなところが合うんだと思います。相当追い詰められないと真面目なことを言わないですね。面白で逃げるところが似てるよね(笑)。
原 あ、こっちの道じゃないかな、と思ったらふたりで一緒に逃げるよね(笑)。
──今回は2ndライブ直前ということで、“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 1stLIVE WONDERFUL M@GIC!!”を振り返ってのお話を伺っていきたいと思います。
原 それまでに765プロの皆さんと一緒にステージに立つ機会はいろいろとあって、765プロの皆さんについていくぞという感じでみんながまとまっていたと思います。でも舞浜は『シンデレラガールズ』単独での初のライブだったので、まずみんながどちらを向いていいんだろうというところからでしたね。
青木 “リスアニ!LIVE”のような、ほかのアーティストさんも出演するライブの場はあったんだけどね。それともまた違うものだったから。
原 ゲームのときも収録はそれぞれ別だったので、みんなが集まってひとつのことをやるという経験もそんなになかったんですね。だからちょっとそわそわしてたんですが、いざ始まってみたら結構団結しよう!みたいな空気になって大丈夫でした。
青木 誰が中心になってというわけでもないんだけど、自然とね。
原 不思議だなー、すごいなーって感じでした。
──原さんの「ミツボシ☆☆★」はソロコーナーの頭で、切り込み隊長的な感じでした。
原 一番ってことはそんなに意識しなかったんですけど、歌がトークのあとだったんですね。「ミツボシ☆☆★」ってあまりタメずにいきなりドン!って始まる曲で演出もそういう感じだったので、結構観てる方も準備ができないんじゃないか、という部分はわりとドキドキしました。初日にちょっと客席があわててる空気を感じたので、二日目は始まる前に一拍おいて、「やるよー!」とか言ってみたりは考えました。
青木 ドン!と来て「うおっ」ってなって、あわてて「ウルトラオレンジウルトラオレンジ!」みたいなね(笑)。
原 一発目はこういうところにも気を遣うんだなってことは発見でした。
──青木さんにとっての舞浜はどうでしたか?
青木 やっぱりシンデレラのような人数が多い作品だと、誰かリーダー的な人が引っ張っていってくれたらスムーズかもしれないなとは思うんです。でも『シンデレラガールズ』にはニュージェネレーションという3人がいても、それはリーダーというわけではなくて、それぞれがお互いを立てながらもまとまって、みたいな感じなんですね。とはいえ私たち15人は1stライブを一緒に経験したわけで、やっぱりその私たちが引っ張っていかないといけない部分はあるのかなとも思うんです。一度一緒にライブを経験して、あ、こういうふうにひとつにまとまれるんだな、ということを確認できたのはよかったです。練習のなかでもそういう感覚があったので、本番は意外と心配せずに臨めました。
原 たしかにそこの部分はあんまり心配してなかったかも。
青木 全員揃っての練習はなかなかできなかったんですけどね。それぞれが自分の仕事を頑張って、それでいっぱいいっぱいだったかな。でも結構頑張れたというか、やれたんじゃないかなと思います。
──『ミリオンライブ!』の練習なんかは部活感をかなり感じるんですが、もう少し個々のプロの努力が集まって、当日ひとつになって頑張るイメージでしょうか。
原 シンデレラは必ずこのメンバーがいるって感じではなくて、毎回顔ぶれが違うんですね。『シンデレラガールズ』という枠があって、そこに今日は誰ちゃんと誰ちゃんがいる、という感じなので、作品を中心にまとまっている感じですね。
青木 それぞれが仕上げてきたものに対して、ここはこうした方がいいんじゃない?ということをお互いに遠慮無く言いあえる仲ではあります。
──青木さんの「Twilight Sky」では、客席の前列がオレンジ、中列以降が青に染まって夕暮れを再現するファン発の企画がありました。
青木 当日に「驚いているでしょうね」といったお手紙をいただいたりしたので、みんな私に内緒で進めてくださってたんだと思います。でも客席の色自体は、実は待機している時の幕が薄かったので見えていました(笑)。そこで薄布越しにきれいだなぁと思っていたんですが、もし下からせり上がってくる登場だったらきっと「うわぁ……!」となる顔が皆さんにも見えてしまっていたと思うので、結果的にはよかったです(笑)。
原 それはちょっと恥ずかしい?
青木 恥ずかしいよそりゃ!
──あまり素のリアクションとかは見せたくない?
青木 見せたくないです!でもすぐ見せちゃって、顔に出ちゃうんです(笑)。
原 よし、ライブBlu-rayでチェックだ!
青木 やめて!やっぱり映像になると細かいところまで見えちゃうよね。
──ステージ自体の感想はどうでしたか。
青木 さいたまスーパーアリーナに出た後だと、舞浜はすごくステージと客席が近く見えて。でも(SSAで)広いところにほっぽり出されて度胸がついたのか、少し余裕は出たかもしれません。
原 SSAはちょっと大きすぎて。特に私の「ミツボシ☆☆★」はずっとメインステージにいて会場真ん中のセンターステージには出なかったので、最前列も遠くて。それで全方向、上から下までサイリウムの光の海じゃないですか。だからわぁい星の中にいるみたい! な感じでふわふわして、わーいって気持ちでやれたんですね。でも舞浜は本当にプロデューサーさん一人ひとりの顔が見える距離だったので、「あっ、観られてる」って意識してちょっと緊張しちゃって。それでさらに客席の近くまで行ったので、目とか合っちゃうんです。わっほーいって気持ちになりました。だから私にとっては客席をリアルに意識できたのは舞浜でした。
──青木さんは大きい小さい問わず、緊張したステージと言えばどこになりますか?
青木 舞台はあまり緊張しないんですよね……ラジオとイベント関係に関しては緊張しないんです。
原 すごい!
青木 舞台って生物だから、間違ったら間違ったで面白いにつながるじゃないですか。だからまいっかみたいな感覚があるんですよね。私の場合はアフレコのほうがずっと緊張します。ステージで緊張するのはそうだなぁ、ライブって準備期間が長いじゃないですか。その間のほうが緊張するかもしれません。本番が始まったらもう、楽しみな気持ちのほうが大きいですね。
──小さいものでも構わないので、舞浜の舞台裏エピソードなどがあれば伺えますか?
原 私るーりぃが歌っているときはもうだいぶ出番が終わってたんですね。舞浜は各タイプごとのブロックだったので、パッションパートが「ミツボシ☆☆★」で始まって「Orange Sapphire」で終わったら最後までしばらくあくので。クールとキュートは案外気楽に観てました(笑)。舞台袖のところにモニターがあったので、手の空いている子はそこに集まっていたりして。
青木 余裕だったよね。クールは結構大変だったよ。
原 ずっと「振りの確認する?」とかやってたよね。私は「おわったわー」みたいな(笑)。でもそれはそれで、間が開きすぎて一度緊張が途切れちゃうので、気持ちの面では難しくもあったんですけど。
青木 クールは出て、他の人の曲をお手伝いして、MCして、ソロやって、すぐに全員で歌って、みたいに詰まってたから忙しかった。
原 だから人の歌は観たり、うぇーいってコールやったり楽しかったです。
青木 それは楽しかったよね。あと横のモニターに演出映像が出る人たちがいたじゃない?
原 あれうらやましかった!
青木 でも映像演出が出るときって、舞台袖のモニターはそっちの映像が出るからステージで歌っている本人が私たちには見えないんです。
原 一個だけ本人が映るテレビがあって、それにみんなが群がるみたいな感じで(笑)。
青木 そのモニターがステージの真裏にあって、歌っているシルエットが見えているところでその子が歌っている姿をモニターで観てるみたいな不思議な状況でしたね。
原 うしろを移動するとき、こっちからはこんなにシルエットがくっきり見えてるのに本当にここを動いて大丈夫なのってドキドキしたよね。
青木 「(ステージに)はっしー(大橋彩香さん)がいる、はっしーがいる」とか言いながら移動してた。影とツーショットが撮れそうだった。
原 そんな感じで結構楽しくやってました。
青木 第三回総選挙の中間発表をやっているときは我々クール組は衣装を変えながら反対側に移動していたので、「ズルい、我々にも見せろ!」って思ってました(笑)。
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