REPORT
2014.11.08
11月3日、AKIBAカルチャーズ劇場にてi☆Ris・若井友希の生誕祭が開催。ステージ上で繰り広げられる圧巻のライブパフォーマンスに加え、ファン有志からのサプライズも飛び出す、アツくて温かいイベントが繰り広げられた。
まずはステージ上にi☆Ris(山北早紀・芹澤 優・茜屋日海夏・若井友希・久保田未夢・澁谷梓希)全員が登場。久保田からの「何のイベントだっけ?」とのいきなりのボケも飛び出しつつ、1曲目に披露したのは「幻想曲WONDERLAND」。いつ観ても6人から入れ替わり立ち替わり次々と繰り出されるコンビネーションの見事さに圧倒されるこの曲だが、サビを中心に随所で重ねられるハーモニーも絶妙。なんと五感を刺激するパフォーマンスだろうか。ドラマティックな展開はまさに歌劇と呼ぶべきもので、一瞬たりとも目も耳も離せない。落ちサビ前の間奏で、ほかのメンバーが輪を作るなか、若井友希がその中心に立ち伸び伸びとパフォーマンスをする振付があるのも、この曲が1曲目に選ばれた理由のひとつだろう。そうして完璧にパフォーマンスをこなしながらも、曲の最後には久保田が若井をハグしに行ったりと、この日ならではの遊び心が観られたのもうれしいところ。
曲明けに「何歳になったの?」と聞かれた若井は「19歳になりました!」と報告。ところがここで観客の反応は、下手側「イエーイ!」と上手側「えー!?」に完全に二分。実はこれは、メンバー唯一の140cm台ということもあり、公式ブログにてメンバーに「(1)9歳おめでとう!」などと(愛を持って)イジられていた副産物であり、ファンからも直球・変化球2種類の愛を同時に受ける結果となった。だがこの反応が愛の賜物であることは、今回の生誕祭がi☆Risとしてこの会場初のSOLD OUTだったという結果が示しており、これには若井も「ありがとう♪」と満面の笑みを見せる。
そんな満員の客席を前に、芹澤が「もっと楽しくなる曲歌っていこうか!」と告げれば、続く楽曲はリリースを目前に控えた「ミラクル☆パラダイス」。サビの振りが非常に覚えやすいものということもあってか、この日がまだ2度目の披露とは思えないほどの盛り上がり方を見せる。実際筆者も1コーラス目が終わる頃にはすんなり覚えられてしまったほどなので、ぜひニュー・シングルのMVをご覧いただき、次なるi☆Risのステージでともに盛り上がろう。そしてそれ以外の部分では、歌詞ともリンクするストーリー性のある振付を披露。この両面が味わえるから、彼女たちのステージを観るのはやめられない。
さてさて、この日の主役はもちろんイベントタイトルにも冠された通り若井友希。というわけでステージには若井ひとりが残り、ソロコーナーへ。「みんなが聴きたいかな?と思う曲を最初に歌おうと思います」と宣言すると、歌われた曲は「コドクシグナル」!TVアニメ『ハナヤマタ』にて、“Need Cool Quality”のボーカル・山ノ下祥子として彼女が歌ったロック・ナンバーだ。曲が始まるやいなや「声出せー!」とパワフルにオーディエンスを煽る彼女は、その歓声に包まれて爽快ガールズ・ロックを全力で歌う。その爽やかな歌声とスタンドマイクは、実にロックだった。
そしてハンドマイクに持ち替えた彼女は、「小さきもの」(『劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ』主題歌)のカバーを続けて披露。「(自分が)小さきものと思って選んでみたの(笑)」とのちのMCで笑いにしてはいたものの、歌声には寸分の手抜きもなし。顔を伏せ、その世界に没入した彼女が私たちに届けてくれたのは、先ほどとは違った、まるで大樹のような太さと厚みを持った力強い歌声。かと思えば、サビでは楽曲により溶け込む、開放感を伴った歌声へと色合いを若干変える。この曲中の彼女は紛れもなく“ディーバ”であり、前曲で沸き返った観客たちもその歌声にただただ聴き惚れていた。
ステージにメンバーが戻ると、i☆Risの生誕祭のお決まりでもある、オフショットによるここ1年の振り返りムービーの上映へ。そのどれもが、よくある“カメラを意識したオフショット”ではなく“ガチのオフショット”揃いなのが、彼女たちの始終全力っぷりを表しているよう。一発芸を披露する様子や、(面白いけど)NGギリギリなほどはしゃいでいたりと、どれもこの場で彼女を祝うからこそ観ることのできる映像ばかりだった。ただ、そんななかにもステージ裏で集中するプロの表情なども散りばめられており、“若井友希の生誕祭”にはこれ以上ないほどふさわしい、多彩な表情の観られるムービーだった。
そんな映像明け、「Happy Birthday to You」とともにケーキが登場……と、ここでなぜか若干怪訝な表情の本日の主役。「いっこいいですか……“1”がない!」と。そう、忘れた頃の“(1)9歳”イジりである。「スタッフさん持ってるでしょ?」と尋ねるも、茜屋が「ゆうきちゃんあのね、1回刺された形跡が(ケーキに)ないから、たぶん“9”で来たんだと思う」と諭したように、スタッフ総出の愛(?)を受けていた。しかし、もちろんそれ以上の愛であふれていたのがこのケーキ。なんと中央のプレートには、若井と『プリパラ』で彼女が演じるレオナ・ウェストのイラストをプリント!これには主役もご満悦。さらに続けて、ファン協力のもと作られたチェキ満載のアルバムがプレゼント。そこに収められたメンバーからのコメントも軒並み「おめでとう(1)9歳」だったのだが、澁谷のみしっかり「19歳」。結果残りのメンバーからはイジられていたものの、前述の『プリパラ』で双子役を演じている彼女だけがキッチリ「19歳」と書いていたというこの偶然も、どこか素敵である。
超満員のステージを背に記念撮影が完了したら。いよいよラストの曲である。「久しぶりに歌う曲です!」と「Everybody Let’s Go!」の演奏がスタート!
……と同時に、会場を彼女へのバースデー・メッセージが記された、彼女のイメージカラーである赤のハンカチが埋め尽くす。実はこれ、ファン有志が開演前に「“Everybody Let’s Go!”でこのハンカチを掲げてください」と来場者に配布していたもの。ファンの側も、彼女へ全力の愛あるサプライズを仕込んでいたのだ。もちろん何も知らない若井は、ただただ驚きつつもそれを受け全力のパフォーマンスを見せる。
そんなこの曲は、彼女のソロ・デビューシングルに収録されているアッパー・チューンで、普段でも自然と盛り上がるはずの楽曲。だが、そんなサプライズやファンからの彼女への祝福の気持ちも相まって、さらに会場は熱を上げる。オチサビで若井は、王冠にマントと“私が主役です”のタスキをかけた“ゆうキング”の姿に変身。ラストまでメンバー全員と一緒に笑顔で駆け抜けていった。
一面のハンカチに感動しつつも、最後にこの日の主役・若井からのメッセージ。
「私の演じるレオナくんも出てきて『プリパラ』ももっともっと盛り上がるので、そちらも注目してほしいですし、今月末はi☆Risのワンマン・ライブもあるので、まだまだもっと先に行く私たちを見届けてください!本当に今日はありがとうございました!」
そうしてi☆Ris6人はステージから降壇。短い時間ながらも、充実感しか残らないステージを私たちに届けてくれた。
なお、このライブの終演後には同会場にて握手会・チェキ会を開催。こちらもファン・i☆Risの6人ともども、笑顔の絶えない素敵な時間が流れていた。
抜群のキレやクオリティと猛烈な盛り上がりをライブパートでは見せつつ、この6人ならではの掛け合いありのMCも交えて、最高にハッピーなバースデー・パーティが展開されたこの日。すでに11月23日のライブチケットは完売してしまっているが、まずはニュー・シングルのMVなどでそのすごさをご覧いただき、次なるライブの機会にはぜひ、彼女たちのパフォーマンスをひとりでも多くの方に肌で感じていただきたい。
Text by 須永兼次(リスアニ!)
★なお、近日「リスアニ!WEB」にて「ミラクル☆パラダイス」リリース&2nd Anniversary Live開催記念インタビューを公開予定!こちらもぜひ、お楽しみに!
i☆Ris“若井友希生誕祭”
2014.11.03@AKIBAカルチャーズ劇場
【SET LIST】
M1.幻想曲WONDERLAND
<MC>
M2.ミラクル☆パラダイス
M3.コドクシグナル(若井ソロ)
<MC>
M4.小さきもの(若井ソロ・カバー)
<MC・VTR上映・記念撮影>
M5. Everybody Let’s Go!
■CDリリース情報
i☆Ris「ミラクル☆パラダイス」(TVアニメ『プリパラ』第2クールOPテーマ)
2014年11月12日発売
【TYPE-A(CD+DVD)】
価格:¥1,800+税
品番:EYCA-10117/B
【TYPE-B(CD)】
価格:¥1,200+税
品番:EYCA-10118
★収録内容
●TYPE-A
<CD収録曲>
1.ミラクル☆パラダイス
2.ココロノヲト
3.ミラクル☆パラダイス(Instrumental)
4.ココロノヲト(Instrumental)
<DVD収録内容>
ミラクル☆パラダイス -Music Video-
ミラクル☆パラダイス -Off Shot Movie-
●TYPE-B
<収録曲>
1.ミラクル☆パラダイス
2.ココロノヲト
3.Special Kiss
4.ミラクル☆パラダイス(Instrumental)
5.ココロノヲト(Instrumental)
6.Special Kiss(Instrumental)
★初回封入特典:i☆Ris トモチケ 6種のうち1種ランダム封入
(C) T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PP製作委員会
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