リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

REPORT

2014.02.21

「みんなで叶える物語」を体現した「μ’s →NEXT LoveLive! 2014 ~ENDLESS PARADE~」ライブレポート!

再び幕間ドラマを挟み、μ’s 全員揃ってのパフォーマンスに戻る。まずは艶やかな衣装を身にまとっての「輝夜の城で踊りたい」。手にした扇も駆使したダンスと、テクニカルなフォーメーションが見どころの曲で、和風ディスコ・フロアのような盛り上がりを見せていた。

news-1402211700-c014

そして、季節はもうすぐバレンタインということで、甘々な「もぎゅっと“love”で接近中!」へ。キュートな振り付けは、会場に集ったラブライバーたちへのバレンタイン・プレゼント。続く「baby maybe 恋のボタン」と、テイストの似たこの2曲を並べたセットリストも巧い。ステージ上、斜めにフォーメーションを取ってから横一列に至るまでのチームワークの素晴らしさは、言葉で表現可能なレベルを超えていた。

news-1402211700-c015

 最後の幕間ドラマの余韻に酔いしれていると、スモークと雷鳴のなかμ’s が登場し「LOVELESS WORLD」を披露。ステージ前には大きな火柱と火球が次々と上がり、物理的にも会場の熱を上げていく。切なくも勢いのある曲は続き、「Mermaid festa vol.1」へ。ラテンのリズムに乗せ、情熱的に歌う。μ’s の立つセンターステージもせり上がり、さらなる盛り上がりを見せるこの人気曲。次々と彼女たちから囁かれるセリフは、切なげな表情とあいまって観る者の心をグッと捉えて離さない。

news-1402211700-c012 news-1402211700-c013

 そのまま行われたセンターステージでのMCでは、メンバーから「9人でお客さんとこんなに近い距離は初めて!」と興奮する声も上がりつつ、続いての「No brand girls」の振り付け講座へ。センターステージの端へ全員が散り、それぞれファンにいちばん近いところで振り付けを伝授。大会場にもかかわらず思わぬ近さに歓喜するファンの姿も。全員で全方位がバッチリなことを確認し、いよいよ楽曲へ。すると、なんとイントロではメインステージ前で花火が炸裂!その勢いのまま走り出したこの曲、ステージもスタンドももう止まらない。「Oh yeah!」のかけ合いは何度も続き、まさに「ENDLESS」。この場にいた誰もが、この瞬間が終わってほしくないと思っていたことだろう。

 news-1402211700-c016

そしてラスト曲「Snow halation」で、SSAに雪が降り出した。真っ白に染まるスタンドさえ、すでにこの曲の演出の一部と化していたことだろう。そして、そのスタンドの白は、落ちサビの入りで次第にオレンジの海へと色を変える。アニメーションPVをそのまま再現したかのようなドラマティックな景色は、まさにμ’s とラブライバーが一緒に作り上げた、“みんなの”集大成だった。

news-1402211700-c017

曲が終わり、「Snow halation」のインストとともにメンバーはステージ壇上に。新田の「ありがとうございました!」の声とともに一礼。見事な幕切れとなった。

 しかしラブライバーは、まだまだこの場を離れようとしない。止まぬ「アンコール!」の声に、サプライズのアンコールアニメが上映される。全編新作のたまらないファンサービスだ。このアニメの最後、会場全員を10人目のμ’s として「μ’s ミュージックスタート!」と声を揃え、μ’s が制服衣装で姿を表すと「START:DASH!!」のイントロが流れ出す。TVアニメ1期第13話を完全再現した光景だった。この大観衆を前にし、再スタートするのにふさわしいのは、間違いなくこの曲なのだ!

news-1402211700-c018

再スタート後に続くのは「友情ノーチェンジ」。再スタートを切ったμ’s がこの曲で互いを励まし合う姿――この流れの素晴らしさに感激せずにはいられない。そしてこの曲のセンターを務める飯田が「アンコールありがとう!」と客席へ呼びかけ、最後はラララの大合唱へ。

素晴らしい盛り上がりを見せたあとのMCでは、スクリーンを使って重大発表へ。前日発表されていた4月からのTVアニメ2期放送情報に続き、この日も新情報。なんと、2015年にSSAにて再度2Days公演が決定!しかも今度はスタジアムモードということで、さらに客席数は増加。この快挙に、客席は大興奮!

その余韻が冷めやらぬなか、「最後だからみんなの近くに行くよ!」と電飾のついたトロッコに乗り込むμ’s 。そのうえで、すべての始まりの曲「僕らのLIVE 君とのLIFE」を歌いながらSSAをぐるりと回る姿は、さながら凱旋パレードのようだった。曲中には風船まで降り出し、さらに遊園地らしい雰囲気は増す。
後方ステージでこの曲を披露し終えたあと、本当のラスト曲として歌われたのは「きっと青春が聞こえる」。再びトロッコに乗り客席近くを回るμ’s 。ひとまずこの素晴らしいステージに幕は下ろされるが、それはあくまでも続きと希望のあるエンディング。『ラブライブ!』もμ’s も、まだまだ続いていく。「やっと青春の始まり」なのだから。最後μ’s がメインステージに戻るとモニターの下部に歌詞テロップが出され、SSAがひとつになっての大合唱に。ここで各メンバーがステージギリギリまで出て、少しでもファンの近くへ行こうとしてくれている姿にも心打たれる。そして、最後は全員手をつないでバンザイからの一礼。曲が終わり、ステージの端から端まで、そしてライブビューイングに向けても改めて挨拶にまわり、「ありがとうございました!来年、またここで会いましょう!」との言葉で、夢の舞台は幕を下ろした。

news-1402211700-c019

 ダンス・パフォーマンスに加えて“みんなで”のSSA感が強かった今回のステージ。それが、観ている側にもライブを隅から隅まで充実したものに感じさせた。そしてあの場にいた誰もが、メンバーがステージから去ったあとに、改めてこの『ラブライブ!』というスクールアイドルプロジェクトがここまで大きなものになった理由を噛みしめることになる。ラスト、モニターではキャスト直筆のメッセージが次々と紹介されていったが、最後に映しだされたのは、μ’s 全員のサインに囲まれた「みんなで叶える物語」の文字。そう、ひとりよがりではなく、ファンと一緒にひとつずつ夢を叶えていくのが『ラブライブ!』なのである。その想いが柱として据えられている限り、このプロジェクトは人々をとりこにし続けていくことだろう。

Text by 須永兼次(リスアニ!)

 


 

“μ’s →NEXT LoveLive! 2014 ~ENDLESS PARADE~”SET LIST
2014.2.8.9@さいたまスーパーアリーナ

 

M1.Music S.T.A.R.T!!
M2.僕らは今のなかで
-MC1-
M3.夏色えがおで1,2,Jump!
M4.Wonderful Rush
-幕間ドラマ1「まずはジェットなコースター」-
M5.微熱からMystery/lily white
(園田海未(CV:三森すずこ)・星空 凛(CV:飯田里穂)・東條 希(CV:楠田亜衣奈))
-MC<lily white>-
M6.キミのくせに!/lily white
(園田海未(CV:三森すずこ)・星空 凛(CV:飯田里穂)・東條 希(CV:楠田亜衣奈))
M7.Cutie Panther/BiBi
(絢瀬絵里(CV:南條愛乃)・西木野真姫(CV:Pile)・矢澤にこ(CV:徳井青空))
-MC<BiBi>-
M8.夏、終わらないで。/BiBi
(絢瀬絵里(CV:南條愛乃)・西木野真姫(CV:Pile)・矢澤にこ(CV:徳井青空))
M9.UNBALANCED LOVE/Printemps
(高坂穂乃果(CV:新田恵海)・南ことり(CV:内田 彩)・小泉花陽(CV:久保ユリカ))
-MC<Printemps>-
M10.Pure girls project/Printemps
(高坂穂乃果(CV:新田恵海)・南ことり(CV:内田 彩)・小泉花陽(CV:久保ユリカ))
-幕間ドラマ2「次は恐怖なお化け屋敷」-
M11.輝夜の城で踊りたい
-MC2-
M12.もぎゅっと“love”で接近中!
M13.baby maybe 恋のボタン
-幕間ドラマ3「ライブはすてきな観覧車」-
M14.LOVELESS WORLD
M15.Mermaid festa vol.1
-MC3-
M16.No brand girls
M17.Snow halation

<アンコール>
EN1.START:DASH!!
EN2.友情ノーチェンジ
-MC4-
EN3.僕らのLIVE 君とのLIFE
EN4.きっと青春が聞こえる

関連リンク

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP