INTERVIEW
2013.11.08
アニメ『東京レイヴンズ』OPテーマにして、6枚目となるシングル「X-encounter」をリリースしたばかりの黒崎真音。自身初となる、I’veの高瀬一矢との刺激的な接近遭遇についてから、ここ最近の海外や学祭といったイベント出演、はたまた最近ホットなブームについて……など、とにかく思いっきり語っていただきました!
――真音さんはリスアニ!WEBに初登場となりますが、まずはなんといっても、WEB用に描いていただきました我々リスアニ!編集部の似顔絵についてお伺いしようかなと(笑)。
黒崎 いやなんか、すみません(笑)。
――いえいえ、編集部一同喜んでいますよ!
黒崎 本当に悩んだんですけど、もっとすごいほうがいいのかなって(笑)、何度も周りに確認しました。似顔絵描いたのが初めてだったのでドキドキでしたね。
――改めて、ありがとうございます!さて、この秋は「X-encounter」のリリースを前にさまざまなイベントに参加されましたよね。
黒崎 秋は海外で二ヵ所、学園祭で四ヵ所、そしてFCイベント……という感じで、結構経験値が上がりましたね。海外もすごく好きで行かせていただくたびに勉強させていただくんですけど、今回は結構時間もあって、その土地の歴史的な場所とかに行けました。台湾の龍山寺(ロンサンスー)も観に行ったり。あっちのお経はメロディがついていて、そこにいる全員が合唱していて圧倒されましたね。本当、願いが叶いそうな雰囲気でしたね。
――イベントで海外に行くと、あまり観光に行く時間もないんですか?
黒崎 そうですね。今年はALTIMAでオランダに行ったときも最終日だけアムステルダムとか都市部に行けたんですけど、3時間ぐらいの滞在でご飯を食べに行ったりするぐらいで。台湾は丸一日オフがあっていろいろ見れましたね。
――あと海外のご飯はいかがでしたか?
黒崎 おいしかったですね! 台湾は火鍋とかいろいろ食べて。「台湾住めるなあ」って思って、帰ってそのあとすぐに広州に行って。広州のアニメのイベントは、昔の日本の雰囲気がすごくしたんですよね。コスプレもまだ完成しきっていない感じで、ダンス・パーティーもやっていたりしてビックリしましたね。そういう日本の雰囲気を持って来ている感じがして、ピュアな感じがしましたね。
――そして、現地でのライブなどはいかがでしたか?
黒崎 台湾に関しては、みなさん日本語を理解してくださって。MCもあちらの言葉を覚えていくんですけど、日本語のほうが通じるんじゃないかってぐらいで。トークショーでも通訳さんが訳す前に笑ったりして、すごいなあって。広州は逆に日本語がまだ通じなくて、会場も私のファンと私を初めて知る人たちがそれぞれいる感じで。最初は「誰だろう?」って感じで観ているんですけど、最終的には一緒にノってくださって、帰るときも「楽しかったよ!」みたいに言ってくれて。言葉がわからないぶん音楽のすごさを感じて、経験値も上がったなあって感じました。
――ちなみに、海外では真音さんが歌う作品だと何が受けていますか?
黒崎 私が感じるところでは、『(学園黙示録)HIGHSCHOOL OF THE DEAD』が人気ですね。あの作品が放送されたあとに“Anime Expo”に行ったんですけど、もうその頃にはアメリカですごく盛り上がっていて。やっぱり“エロ”と“グロ”と“ゾンビ”って最高らしいんですよ(笑)。いろいろなところに行くんですけど、海外では『H.O.T.D.』の曲をやるとすごく盛り上がるんですよ。
――そのあと日本に戻って、今度はいろいろな学園祭に出演しました。
黒崎 学園祭では歌のほかにもトークショーがあったりして……まあ趣味についてどうしようもない話をして(笑)。
――一応聞きますが(笑)、どんな話を?
黒崎 台本に書いてあったんですけど、宝塚のことについてで(笑)。
――やっぱり(笑)。最近の真音さんの趣味といえば宝塚ですものね。
黒崎 はい。自分の宝塚に対する愛の重みというか、重すぎる愛というか……それをいろんな大学で話して。台湾でもしましたし(笑)。こんなに話して大丈夫かなあと思って。
――宝塚というと真音さんの女性ファンには好きな人もいるんじゃないですか?
黒崎 女の子のファンは多いですね。ちなみに「アリスの恋人」という作品でですね、音楽をElements Gardenさんがやっていて……(以下、宝塚に関する話が続くので割愛)。
ある意味、高瀬さんのサウンドに乗っかることを考えて
――……と趣味も充実しているなか本題に(笑)。6枚目となるシングル「X-encounter」が発売になりました。今回はI’veの高瀬一矢さんと初のタッグになりました。
黒崎 I’veさんとは、井内舞子さんと「Magic∞world」でタッグを組ませていただいたのが初めてで。もちろん高瀬さんの曲も以前から大好きでした。特にMELLさんの「kicks!」とか「KILL」とか大好きだし、「どういう曲になるんだろう?」っていう楽しみしかなかったですね。
――実際に曲を聴いてみていかがでしたか?
黒崎 そうですね、ダークでトランシーで……というイメージは事前にしていて、曲が届いてみて、「まさに!」という感じでしたね。
――まさに高瀬さんらしいダンス・トラックに仕上がっていましたが、真音さんとしてはこれをどう歌おうと考えましたか?
黒崎 最初は頭で考えたんですよ。これを私がいつもどおり歌うとハマらないなと思って。「X-encounter」までの私はどちらかと言うと熱唱系というか、がっつり歌う感じだったので、その歌い方はハマらないなと。むしろ「Magic∞world」のときに近い、ある種無機質さを引っ張り出さないと曲が死んじゃうなと思って。自分らしさというのを出しすぎるのはいけないと感じたので、ある意味高瀬さんのサウンドに乗っかるというところを考えていて、出すところを出して引くところは引くという歌い方を心がけて。そこは歌う前から頭の中で計算して練習して、レコーディングに臨みましたね。
――なるほど。
黒崎 メロディも音数が多かったので、クセを出しすぎるとついていけないというか、どんどん進んでいっちゃうので、気持ち良く歯切れよく歌ったほうがいいのかなって。それを高瀬さんに聴いてもらったら、「いい感じ」って言っていただいたので、意外と早くにレコーディングも終わりましたね。
――ちなみに、レコーディングは北海道のI’veで録ったそうですが、I’veでのレコーディングは二度目になりますね。
黒崎 (川田)まみさんとの「Snap out of it!」のときが初めてで、今回で2回目ですね。今回もまみさんが遊びに来てくださって、スイカ持って来てくれたんですよ(笑)。
――スイカ!(笑)。
黒崎 すごく元気づけていただきまして。I’veのスタジオって、私にとっては聖地だったので、「ここか!」という感慨がありました。まみさんや島みやえい子さんやMELLさんがここでレコ―ディングしていたんだって思うとすごくテンションが上がって、うれしかったですね。だから緊張するというのは特になかったです。高瀬さんもラフに話してくださるので、自然体でいられました。
――そしてカップリングの「unchain.」ですが、こちらはこれまで真音さんの楽曲を数々手掛けてこられたfu_mouさんによる一曲ですね。
黒崎 fu_mouさんの楽曲は今までデジ・ロックな曲が多かったんですけど、今回はさらに進化バージョンというのが届いて。また作っていくうちにギターがどんどん追加されていって、どんどん派手になっていきましたね。歌詞もそうですけど、ちょうどいい温度を保てたらいいなと思って、現場でfu_mouさんとも話し合いながら作っていきました。そういう話し合いができるのも勉強になりますね。
――真音さんの歌詞もブラッシュアップしながら作っていけたわけですね。
黒崎 そうですね。最初の歌詞は「あまりにも怨念が強すぎる」とか話していたりして(笑)。曲がすごくパワフルだったのでそのギャップを埋めるようにして、最後を前向きにしようかなって、光に向かっていくような構成にしてみたりしました。
バースデイ・ライブは、みんなが楽しんでくれるようなイベントに
――そして本作の初回限定盤には、今年4月に行われた“VERTICAL HORIZON TOUR”東京公演の模様がたっぷりと収録されていますね。
黒崎 もう、限定盤一枚で2時間半楽しめるという(笑)。事前に映像も見させてもらったんですけど、画質も綺麗ですし、見所がたくさんあって。前回のライブ映像よりもロック感が増していて、自分も揺れながら観ている気がして、すごく臨場感のある、ライブに行っている気持ちになる映像作品になっているかなと。これを観ていただけると、「黒崎真音のライブってこういう感じなんだ」ってわかってもらえると思いますね。
――さて、本作リリース以前には海外を含むさまざまなイベントに出演がありましたが、このあとも本当に多くのインストアなど、さまざまなイベント出演が待っていますね。
黒崎 いろいろやらせていただいていますね。自分でもびっくりです(笑)。あっという間に1月になりそう。
――そして年が明けて1月には、バースデイ・ライブも控えていると。
黒崎 誕生日イベントは以前にもありましたが、誕生日当日というのが初めてで。しかも成人の日と重なっているので、新成人の方もいらっしゃるかもしれないですね。前のバースデイ・ライブはいわゆるオーソドックスなライブだったんですよ。今回はワンマンらしさを保ちつつ、それプラス最近出来ていなかったこととか……趣味に偏ったこととか(笑)。
――なるほど(笑)。ちなみにどんなことがやりたいですか?
黒崎 具体的には決まってないんですが……変なことをしてみたいです(笑)。今まで提案しても全部却下されてしまうんですが、何かやりたいですね。
――ちなみに却下された案だとどんなものが?
黒崎 今すごく気になっているのが、マジックとマッチョです。
――……なるほど、一個ずつ聞きましょう(笑)。まずはマジック。
黒崎 イリュージョンとかで、人がばっと消えたりするじゃないですか。あれ、やりたいです。それを「Magic∞world」でやりたいです(笑)。実現するかどうかわからないですけど。
――続いて、マッチョですが……。
黒崎 マッチョ・ダンサーズを! ムキムキな方々に担がれて登場したいです(笑)。ずっと言っているんだけど、却下されていて。「わっしょい!」って言われながら登場して、ダンサーズと踊りながら歌いたいです。ボディビルダーとかプロレスラーとか……という妄想しかできなくて。みんなポカーンとなっちゃうと思うんですけど。
――確かに実現したら面白さはあるんですけど……(笑)。
黒崎 まだ何も決まってないからこう広がっちゃうんですよ! でも最終的には、みんなが楽しんでくれるようなイベントにしたいですね。
――そんななか、真音さんにとって2014年はどんな年でありたいですか?
黒崎 いろいろやらせていただいているのもそうなんですけど、とにかく好きなものが増えてきている、って気がします。趣味もそうなんですけど、好きなものが増えて毎日が楽しいし、自然と歌のお仕事もすごく楽しめているので。そういう好きなものをかたちにしていくというのがアーティストとして大事だなと。
――好きなものを増やしていくことで、アーティスト活動にも自然とフィードバックされていくと。
黒崎 そうですね。今まで思っていたよりも自分にいい作用となっているので、それを忘れずに来年もかたちにしていきたいなと思います。
【プロフィール】
クロサキマオン/1月13日生まれ、東京都出身。10年、アニメ『学園黙示録HIGHSCHOOL OF THE DEAD』のEDテーマを収録したアルバム『H.O.T.D.』でデビュー。MOTSU、SATとのユニット・ALTIMAのMAONとしても活躍中。
【リリースインフォメーション】
6th Single
「X-encounter」
※左から順に
初回限定盤(CD+Blu-ray)
GNCA-0312/¥2,625
初回限定盤(CD+DVD)
GNCA-0313/¥1,890
通常盤
GNCA-0314/¥1,260
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