リスアニ！VOICE 三森すずこ

――『探偵オペラ　ミルキィホームズ』が2010年からで、2013年にソロデビューするまでの3年という期間がかなり濃くて充実している印象があります。例えばライブのステージにしても、それこそ日本武道館やさいたまスーパーアリーナなど、いろんな場所に立っていて。

三森　すごく盛りだくさんで、もっと長い時間を過ごしてるような気分です。声優になって、こんなに歌う機会が多いとは思ってませんでした。ありがたいことに、いろんな作品で歌わせていただく機会も多いので。

――この3年間を通して、歌うことについて三森さんはどう感じられましたか？

三森　キャラソンを歌う機会が本当に多かったので、歌に慣れたという感じはあります。こんなにいっぱい歌った時期って初めてだったりもするので。いちばん最初の頃のキャラソンと最近のものとを聴き比べてみると、やっぱり自分でも成長を実感できるところがありますね。そういう成長できるチャンスをいただけて、すごくうれしいです。

――そうして満を持してソロデビューされて、今までに受けてきた影響や培われてきた力が発揮できる機会が増えると思います。ソロ活動は自分のやりたいことがより反映できる場になってくると思うんですが、何か今後やってみたいことって考えてますか？

三森　私、今まで「これをやってください」って言われてやることが多かったので、自分から発信することが苦手なタイプなんですが……今までアニメ界にあまりなかったようなジャンルに挑戦してみたいなって思います。ロックだけどソフトな、少し哀愁漂ってるみたいな（笑）やつとか。あとは、昔ちょっとだけシャンソン習ってたので、そういうロマンティックなしっとりとした曲も歌ってみたい。それこそいろんなジャンルの曲を歌えたらいいな、って思います。

――今までのリリースでは、すごく「かわいい感」が出てたと思うんですけど、そこから今度は哀愁ですか。

三森　例えば恋愛の話を軸にした歌詞だったら、やっぱり途中でフラれちゃったりとかもあると思うし。そういうのも含めて、ストーリーのある楽曲が作れたらいいな、って思います。

――あと、ソロで未経験なこととしてはワンマンライブがあると思うんですが、それについてはどう思いますか？

三森　早くやりたいような、でも不安なような。お客さんが私だけを見に来るっていうことが、なんだか不思議ですね。すごい責任重大で、私にちゃんと務まるかな？とも思います。結構ネガティブになっちゃうことが多いので、すぐ不安な方向に考えちゃうんですよね。「大丈夫かな？楽しんでもらえるかな？」とか。でも、やってみたいです。絶対に。

――じゃあ、ユニットでも大舞台の前は結構緊張されて。

三森　緊張よりも不安や心配が大きいですね。しかも、最近になればなるほどそれがどんどん大きくなってくるんですよ。それで前日の夜中にひとりで振り付けの練習をして、そういうときに限っていっぱい間違えちゃって、ますます不安になったりとか。「あれ？　昨日までここなんともなかったのに！」とか思って。だから、結構念には念のタイプかもしれないですね。

――でも、ソロのライブって見せ方も違ってくると思いますし。

三森　そこが楽しいんだと思います。「何しようかな？」ってすごい思いますね。

――三森さん発案でのやってみたいことって、いろいろ出てくると思うんですよ。現時点で何かお考えってありますか？

三森　セットみたいなすごく大きなスカートを履いてみたいです！私がそのスカートの中からせり上がりで出てくると、それがドレスになっていろんな色に変化するんですよ。そしたら今度はスカートの部分がパカって外れて、隠れてた部分のセットが階段になってて、そこを歩いて降りていくみたいな……そんな素敵な演出ができたらいいな。

――あと、ソロだとやっぱりご自身のパーソナリティの部分が出てくるんだと思うんですが、いわゆるソングライティングに関わってみたいという想いはありますか？

三森　やってみたい気持ちもあるんですが、今は「私にできるのかな？」という気持ちのほうが大きいです。

――でも、三森さんの素の声や言葉が必要になる機会はあると思います。

三森　中高生ぐらいの頃はよく日記とかにいろいろ書き溜めてたんですけど、これを人にお見せするのはちょっと恥ずかしすぎるので（笑）まだ勇気がないんですが、いつかそれを皆さんにお見せできる機会があれば、素敵だなって思います。

――そういったものも含めて、現段階での三森さんのソロアーティストとしての目標はどんなものでしょう？

三森　まだソロ活動が始まったばかりなので、曲数をどんどん増やして、一日も早く自分のライブを開きたいです。そうすれば、皆さんに「三森すずこってこういうことする人なんだ」っていうのもより明確に伝わると思うので。

――確かに、活動が積み重なって「ソロアーティスト・三森すずこ」の形が見えてくるのが本当に楽しみです。さて、最後の質問になりますが、三森さんにとってアニメ音楽とはなんだと思いますか？

三森　「あたらしいともだち」っていう感じがします。私、声優になるまではあまりアニメも見なかったしゲームもやらなかったんですよ。だから、本当に私にとってアニソンの世界というのはまだ出会って間もない世界で、まだまだ知らない部分がたくさんあって。そこに自分も歌手として飛び込んでいって、これから長い付き合いになるんじゃないかな？という意味を込めて！

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